日大基礎学力到達度テスト 【国語】出題傾向と対策
はじめに
日本大学付属高等学校等で実施される基礎学力到達度テストは、附属校の内部進学を目指す生徒にとって非常に重要な試験です。特に国語は、現代文・古文・漢文の総合力が求められるため、しっかりとした対策が必要です。
この記事では、基礎学力到達度テストの国語の出題傾向や対策方法について解説します。
基礎学力到達度テストとは?
基礎学力到達度テストは、日本大学の付属高校で行われる統一試験で、主に内部進学のための基準として活用されます。高校2年生(2年次)と高校3年生(3年次)に実施され、試験結果は進学判定や進路選択に大きく影響します。
国語の試験範囲と出題形式
①試験範囲
基礎学力到達度テストの国語では、以下の4つの分野から出題されます。
- 知識問題:漢字・慣用句・諺・故事成語・四字熟語・現代文用語・同義語反意語・カタカナ言葉・文学史など
- 現代文:評論・小説・随筆
- 古文:古文単語・古文常識・古典文法・読解・文学史
- 漢文:句法・語句の読み方と意味・漢文常識語・読解・漢詩・思想
②試験形式
- 試験時間:60分
- 配点:100点満点
- 出題形式:マークシート方式
高校2年生と3年生で出題の難易度が異なりますので見ていきましょう。
2年次の基礎学力到達度テスト(国語)の内容と対策
①出題内容
高校2年生の試験では、基礎的な知識を問う問題が多く出題されます。
大問 | 内容 | *¹配点 |
---|---|---|
1 | 知識問題(漢字・慣用句・文学史) | 14点 |
2 | 評論文 | 26点 |
3 | 小説 | 20点 |
4 | 古文(古典文法・読解) | 25点 |
5 | 漢文(句法・読解) | 15点 |
*¹配点はあくまで目安です。年度によって前後する場合があります。
②対策方法
現代文の読解力を強化する
- 過去問や模試の問題を解き、筆者の主張を正確に把握する練習をする。
- キーワードを見つける習慣をつける(例:「しかし」「つまり」「したがって」など)。
古典文法の基礎を固める
- 助動詞や敬語の意味を覚える。
- 古文単語を日常的に復習する。
漢文の基本ルールを理解する
- 返り点のルールを覚える。
- 重要な漢詩や故事成語を押さえる。
3年次の基礎学力到達度テスト(国語)の内容と対策
①出題内容
高校3年生の試験では、2年次よりも難易度が高く、応用力が求められます。
大問 | 内容 | *¹配点 |
---|---|---|
1 | 現代文知識(漢字・語彙・慣用句) | 14点 |
2 | 評論文 | 26点 |
3 | 小説 | 20点 |
4 | 古文 | 25点 |
5 | 漢文 | 15点 |
*¹配点はあくまで目安です。年度によって前後する場合があります。
②対策方法
評論文の論理展開を理解する
- 過去問を解き、論理的思考力を養う。
- 筆者の主張を要約する練習をする。
- 言い換えている部分と対比されている部分を読み分ける。
- 具体的に説明されている部分と抽象化されている部分を理解する。
- 話題(テーマ)を掴み、筆者の意見とその理由(根拠)を結びつける。
- 指示語の内容を確認する。接続詞を挟んだ前後の段落や文章の関係を考える。
- 形式段落から内容(意味)段落へとくくり直す。
- 序論(問題提起部)、本論(中心部)、結論(まとめ)を捉えて全体の構成を理解する。
- 知らない言葉や語句は辞書を引いて確認する。
小説の読み方と解き方
- 場面、人物、心情の変化がポイント。
- 台詞や行動から登場人物の性格や心情変化を読み取る。
- 人物関係を整理する。
- 自然描写や背景描写から投影されている登場人物の心情を汲み取る。
- ストーリーの展開が時系列になっているかを確認する。(回想シーンなどが挟まることも多い)
- 作品のテーマを考える 。
古文・漢文の読解力を強化する
【古文編】
- 古文単語の習得(古今異義語と古文特有の単語を中心に300語前後)
- 古典文法の定着(品詞分解ができるように。助詞、助動詞、敬語がポイント)
- 出典のジャンルの確認(物語、随筆、日記紀行、歌論など)
- 主語や助詞の省略を補いながら逐語訳に努め、内容を把握する。
- 設問はその主旨を理解し、読解問題では解答の根拠をおさえる。
- 「単語」「文法」「基本的な読解」が出来ていれば、多くの作品や過去問にあたる。
【漢文編】
- 訓読の基礎の習得(返り点・送り仮名・書き下し文・置き字・再読、返読文字)
- 文の構造を理解する。
- 重要な句形の習得(否定、禁止、疑問反語、詠嘆、使役、受身、仮定、限定など)
- 漢詩について(時代・形式・押韻・対句・歴史的背景など)
- 漢文に良く用いられる文字(与、如、豈など)の読み方、訳し方、品詞を学ぶ。
- 漢文常識語と言われる語句を覚える。
語彙力を鍛える
- 漢字の読み書きを日常的に練習する。
- 四字熟語や慣用句を覚える。
過去問の活用法
基礎学力到達度テストの過去問を活用することは、最も効率的な対策のひとつです。過去5年間の出題傾向を分析し、頻出テーマを重点的に学習しましょう。
おすすめの教材
- 『日本大学付属高等学校等 基礎学力到達度テスト 問題と詳解 国語 2025年度版』(清水書院)
- 学校で使用していれば「国語便覧」や「国語ガイド」などの資料集。
まとめ
基礎学力到達度テスト国語対策のポイント
- 現代文:評論の論理構造を理解する。小説では「場面・人物・話題」をおさえる。随筆ではその述べられているテーマと作者の考えを把握する。
- 古文:文法と単語の理解と定着。古文の読み方を学ぶ。多くの作品にあたる。
- 漢文:句法と重要語彙、単語を押さえる。ジャンルを意識した読解を心掛ける。
- 知識分野:分野ごとに問題集などを使って演習量を増やしていくとよいでしょう。
基礎学力到達度テストの数学は、計画的な学習と正しい対策で得点を伸ばすことができます! しっかり準備して、内部進学を確実なものにしましょう。
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