高校新1年生のための、2020年大学入試共通テストに向けた対策について:第2回(全3回)

第2回:英語新テスト対策

前回はなぜセンター試験が変わるのかということについてお話しいたしました。

IT化、グローバル化、2000年を境に八王子を取り巻く社会全体が変わってきて、〝頭のいい人〟とはインプット能力がある人よりもアウトプット能力がある人になってきたからです。
たくさん覚えたかではなく、覚えたことを活用できるかどうかという点が今のセンター試験でははかれないので、大学入学共通テストではその試験内容や仕組みを変えて行こうとしています。

ここからは英語と国語について見ていきます。

公式もまだ何も知らない新一年生にとっては、今の段階では数学の対策は少し難しいですが、英語と国語の新しくなる部分は、新一年生でも対策ができることがたくさんあります。

今回は英語です。

一体何が変わるか、そして新一年生はどのような対策をしてこれから高校生活を送って行けば良いのかという点についてご説明していきます。

テキスト

英語は入試改革で一体何が変わるのか

改革とは言っても、そもそも高校新1年生にとっては今までがどのようなテストだったのかがわからないのですから、一体どこがどう変わるのかもわからないと思います。

ですのでまずは今行われているテストはどのような形式で出題されているのかという点を理解しておきましょう。
それから新形式のテストではどこが変わるのかについて説明します。

今までのセンター試験ではどのような問題形式で出題されていたのか。

センター試験の英語は現在筆記は大問が6題、リスニング問題が4題出題されています。大問1で発音アクセント問題大文字が文法や誤報を問う問題、大問2が文法問題、大問3が会話文の問題です。大問4~6長文読解になっています。

ポイントはスピードで、瞬時に文法の答えを見つけ出し、英文も速く読み速く解答する訓練が必要とされているのが特徴です。

センター英語の問題点

現在のセンター英語の問題点は3つです。

1.英語が話せるようにはならない。

2.英語を書けるようにならない。

3.グローバル化に対応しきれない

リーディングについてはかなりハイレベルな問題が出ますが、スピーキングとライティングに関しては、まったく問題が出ていなかったのです。一番の原因は、物理的制約です。受験生の数が莫大で話すことと書くことのテストを行う方法がなかったのです。

しかし前回述べました通り、急速に世界はグローバル化が進んでもはやそうも言ってられなくなりました。海外で外国人と交流する機会がかなり増えてきています。ただの挨拶ではなく、大切な取引などでも英語でしっかり自分の意見を主張しなければいけないという状況が急激に増えているのです。

どのように変わるのか?

そこでどのようにしてスピーキングとライティングをテストすればよいのか、ということで議論と試行錯誤が今も続いています。名称はセンター試験から「大学入学共通テスト」に変わり、英語はどのようなテストになるかは、まだ実ははっきりとは決まっていません。

大学入学共通テストで変わる点1――スピーキングの問題が増える?
これはまだ未定です。このセンター試験では測れない英語の表現力を身につける必要があるという風に国は考え、英語を書く力、それから英語を話す能力をテストすると言うことで話が進んでいるのです。

大学入学共通テスト変わる点2――ライティングの問題が増える?
これも未定です。でも、国語と数学で記述問題が導入される点を考えると、英作文の問題は出題されるようになるかもしれません。

変わる点3――民間の資格試験を使う。
大学入学共通テストでスピーキングのテストをするのは現実的に難しいので、スピーキングのテストは、英検やTOEICなど、ある民間の資格試験の結果を、大学入試の得点にしてゆきます。この方針はほぼ決まっています。

そして「大学入学共通テスト」と、民間の資格試験の両者の点数で合否を決めていくのです。その配分については大学によって変える、という方向で話合いが続いています。

テスト問題

八王子の英語対策

まだはっきりと決まっていなくても、できる対策はたくさんあります。

八王子流大学入学共通テストの英語対策1――動向をこまめにチェックする。

ネットや塾などを活用して、大学入学共通テストの英語試験はどうなってゆくのかを積極的に調べることがまず一番の対策です。注目すべきポイントは次の3つです。

・大学入学共通テストでは、英語はどのような問題が出題されるか。
・自分の目指す大学は、民間試験をどのように利用するか。
・民間試験はどれを選べばよいか

情報は一瞬で集まるわけではありません。1日でも集まりません。でもコツコツと毎日時間をとって調べているうちに、「なんでこうなるだろう」とか「これはどういうことだろう」とか、自分の中で素朴な疑問が出て来ます。それをさらに調べたり、誰かに聞いたりすることで答えがわかってきます。そしてまた別の疑問が湧いてきます。これを繰り返して小さな答えが集まって、ある情報がの全貌が理解できるのです。

例えばこれから一か月だけでも良いので、毎日30分受験の情報を集めてみるなどと決めてみるとよいでしょう。

もちろんこのブログでも随時入試改革についての情報を提供していきますので、時々チェックしてみるとよいでしょう。

仕事

大学入学共通テストの八王子流英語対策2――日本語から英語にする練習を積む

英単語や英文法を勉強する時、英語→日本語だけではなく、日本語→英語の順番でもできるように意識しておきましょう。

大学入学共通テスト八王子流英語対策3――スピーキングを訓練する

はっきりと言えるのは、スピーキングのテストが行われるようになり、ここが受験生によって差がつくところだということです。

他のリーディングやリスニングに関しては過去問があるので勉強がとてもしやすいです。ライティングもこれまで2次試験では出題されてきたので、参考書もたくさん出ていますし、様々な勉強法も考え出されています。

しかし高校生向けのスピーキングに関しては、まだ参考書などほとんど目にしていない状況です。そんな中でスピーキングに対する勉強を始めておけば、かなり受験を有利に進めることができるのは明白です。

それにどうせやらなければいけなくなるスピーキングの勉強を、普段の英語の勉強と並行して進めていくことは実は英語全体にとっても、プラスに働きます。というのも、一つの単語を覚えたとしてもそれをアウトプットの方でも利用することで記憶に定着しやすくなるからです。是非とも1年生のうちから積極的にスピーキングの勉強も始めていくことがおすすめです。

一番手軽なスピーキングの方法は、英語で一人言を言うことです。「疲れたな」とか、英語でどんどん一人言で言ってみるのです。それからマンツーマンの塾などを活用してスピーキングの練習を積むのもよいでしょう。

入試改革の英語は、チャンスです。

何事も初回というのは、クォリティに信頼がないため世間から批判がでやすいのと、「様子見」の状況もあるので、簡単になることが往々にしてあります。周囲も混乱している中で、バッチリ高得点、いや満点を取ってしまえば圧倒的に差をつけることができます。

一番大事なのしっかりと情報をチェックしておくことです。「誰かが対策をしっかり教えてくれるまで待とう」とか「はっきり決まってから調べよう」では、結局周囲と同じです。まだはっきり決まっていないうちから、主体的に情報を吸収していくことが大事です。

このブログでも入試改革の有益な情報を、わかり次第随時更新していきます。また疑問点などがあれば気軽にコメント欄に書いてくれればお答えします。

是非定期的に訪れてくださいね。

センター試験2018|解答速報2018|予備校の東進

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