八王子の個別指導塾が教えるセンター試験と大学入学共通テストの違い

これまで八王子の高校生の大学受験の際には多くの高校生がセンター試験を受験してきました。しかし、センター試験は2020年1月を最後に廃止されることが決定しています。そして、従来のセンター試験の代わりに導入されるものが「大学入学共通テスト」です。

大学入学共通テストはセンター試験に代わって導入されるものでありますが、大学受験の際にその点数が大きなウェイトを占めるという点はセンター試験と変わりません。そのため、センター試験がなくなるとぬか喜びをすることはできないのです。これからは大学受験の際は、センター試験よりも難しくなるとも噂されている大学入学共通テストへの対策を行わなければなりません。

今回は従来のセンター試験と大学入学共通テストの違いについて紹介します。大学入学共通テストは未だその内容が議論・検討されている最中ではありますが、早い段階からセンター試験との違いを理解し、それに応じた学習方法をとっていく必要があります。

大学入学共通テストは2021年1月から導入される

はじめに、大学入学共通テストは2021年1月から導入されることで検討が進められています。つまり、2020年度以降に大学受験をする学生が、大学入学共通テストを利用することとなります。2018年4月時点で八王子の高校1年生の学生がはじめて大学入学共通テストを受験する世代となるのです。

また大学入学共通テストの内容も徐々にセンター試験から独立させていくことが考えられています。現行の学習指導要領はセンター試験の存在を前提として作られているものであるため、現行の学習指導要領で学んだ学生が大学受験をする2023年度までは大学入学共通テストとセンター試験の内容は大きく乖離させない予定となっています。

しかし、2024年度以降は科目数を減らすなどの簡素化がなされる方向で検討されています。

大学入学共通テストの大きな変化

大学入学共通テストとセンター試験を比較すると、いくつかの大きな変化があります。1つは、国語と数学に記述式の問題導入される点です。そして、もう1つは英語の試験では民間試験の活用が検討されている点です。以下で、それぞれについて詳しく見ていきます。

国語と数学に記述式の問題を導入

原稿のセンター試験はすべての科目についてマークシート方式を採用しています。しかし、大学入学共通テストでは2020年度から国語と数学で記述式の問題が導入されます。記述式の問題は3~5段階で点数が評価される予定となっています。

国語は現代文の範囲から、80~120字程度で回答する問題が3問程度出題され、数学では「数学Ⅰ」の範囲から3問程度出題されます。また記述式の問題の出題にあわせて、国語の試験時間が現行の80分から100分程度に、数学の試験時間が現行の60分から70分程度に延長されます。

マークシート方式の場合は答えがわからずとも、どれかにマークをすることで5分の1の確率で正解することができましたが、記述式の場合はゼロから自分で文章や式を書く必要があるため、現場での思考力や表現力が高いレベルで求められることとなりそうです。塾や個別指導においても、今までのセンター試験とは違った対策が必要となるでしょう。

記述式の問題は2020年度から2023年度までは国語と数学のみで導入される予定ですが、2024年度以降は地理歴史、公民、理科などの広い科目で導入が検討されています。

英語の試験で民間試験を活用

センター試験と大学入学共通テストを比較した時に最も大きな違いといえるのが英語の試験です。センター試験においては、英語も他の科目と同様にマークシート方式で試験が行われていましたが、大学入学共通テストにおいては、民間の資格・検定を利用して英語の技能を評価するものとなります。センター試験では英語について、「読む」「聞く」といった側面が主に評価されていましたが、大学入学共通テストでは「読む」「聞く」「書く」「話す」の4つの側面が総合的に評価されます。

大学入学共通テストとして活用される具体的な民間の資格・検定は未だ決められていませんが、大学入学共通テストを受験する八王子の高校生は高校3年生以降の4月~12月の間、2回までの試験結果を活用することとなります。なお、資格・検定の有効期限や既卒者の対応については現段階では未定となっています。また202年度までは英語の試験の全てが民間の資格・検定で代用されるわけではなく、共通の英語テストも実施することが検討されています。英語の試験が完全に資格・検定で代用となるのは2024年度以降となっています。

従来のセンター試験におけるような大学受験固有の英語の試験が廃止されることにより、八王子の受験生は就職活動などで使用することのできる民間の資格・検定の結果を得ることができます。また、より実践的な資格・検定を受けることで、世界で幅広く使うことのできる英語力を身に着ける契機にもなるでしょう。

センター試験と大学入学共通テストの違い一覧

以下では、センター試験と大学入学共通テストの違いを表にまとめます。2023年度までは大学入学共通テストといえども従来のセンター試験と内容が大きく乖離しないように設計されていますが、2024年度以降は徐々に大学入学共通テストの内容が従来のセンター試験から離れていくことが検討されています。そして、現代型の新しい能力を身に着けることのできる人材の育成を目指します。

センター試験 大学入学共通テスト
実施年度 2019年度まで 2020年度以降
試験日程 1月中旬2日間 1月中旬2日間
出題科目 6教科30科目 2023年度までは6教科30科目

2024年度以降は簡素化を検討

出題形式 マークシート方式 マークシート方式と記述式

記述式は国語と数学で導入される

2024年度以降は地理歴史、公民、理科での導入が検討されている

試験時間の変化 国語が現行80分から100分へ

数学が現行60分から70分へ

英語の試験 「読む」「聞く」を評価 「読む」「聞く」「書く」「話す」を評価

民間の試験・検定を活用

2023年度までは民間試験・検定と共通テストを併用(大学が利用方法を指定)

成績結果・提供方法 各科目1点刻みで採点し、合計点を提供

国語は「近代以降の文章」「古文」「漢文」の3分野を別々に成績提供

マーク部分は現行よりも詳細情報を提供予定

国語は一括提供を検討

英語はCERRの段階別評価

記述式は3~5段階の段階別評価

上の図のとおり、大学入学共通テストは2023年度まではセンター試験からの移行期間となっており、2024年度以降はセンター試験からほぼ完全に独立した内容のものとなります。今までセンター試験対策として行われてきた方法が直接大学入学共通テストにも使うことができるかは定かではありません。その中で、記述式の問題や、英語における民間試験・検定の活用があるため、試験の一部においては今までとは違った試験対策が求められることは間違い内容です。

八王子の個別指導塾が教えるこれからの大学受験

昨今はインターネットの普及などにより社会の変化のスピードが早く、企業間の国際的な競争は当然となっています。その中で国際的に活躍することのできる人材を育成するための第一歩が大学入学共通テストの導入なのです。これまでのセンター試験は知識の暗記・再生、暗記した知識の解法パターンの適用の評価ばかりがされる形式のものでしたが、これからは知識と基盤として、答えが一つに定まらない場合に自ら解を見出していくことのできる思考力・判断力・表現力が必要となる時代です。こういったニーズが現行のセンター試験を廃し、大学受験の際の新たな試験を生むことに繋がっているのです。

センター試験が大学入学共通テストに代わることは多くの受験生にとって戸惑いや不安のもととなる恐れもありますが、なぜ大学入学共通テストが導入されるのかという趣旨を理解し、センター試験との違いを明確にすることで、どんな試験であっても前向きに乗り越えていくことができます。