日大明誠高等学校から日本大学に内部進学するためのポイント

日本大学付属明誠高校は、山梨県上野原町にある日本大学の付属校です。ホームページによると、2019年の内部進学率は67%、毎年7割弱が日本大学に進学しています。

主な学部への合格者数は、法学部に30名、経済学部に23名、商学部に17名です。

日本大学への進学を目標にする普通コースと、国公立大・有名私立への進学を目指す特進コースがあり、徹底した進学指導が行われています。研修所での勉強合宿、春・夏・冬の講習会や放課後講習を開講するほか、進路に関する面談にも力を入れています。

日大明誠高等学校から日本大学に内部進学する方法

日大明誠高等学校からの内部進学には、3種類の方法があります。

1つめは『基礎学力選抜』、2つめは『付属特別選抜』、3つめは『国公立併願』です。

それぞれの概要についてお話します。

大半の生徒が利用する『基礎学力選抜』

日本大学の付属高において、大半の生徒が利用する方法が基礎学力選抜です。

この選抜方法で最も重視されるのは『基礎学力到達度テスト』です。このテストは日大付属の高校でのみ使用されるテストで、詳しいテスト内容については後述します。

基礎学力選抜においては

・高2の4月

・高3の4月

・高3の9月

の3回のテスト結果が、選考結果に影響します。特に大きく影響するのが、高3の9月に行われるテストになります。

選考の方法は、偏差値に基づく標準化得点が全体の8割に入っていることが最低条件です。

その後、成績上位者から全国にある日大の各学部にセレクションが行われていくため、自分が行きたい学部に行くには上位の成績を狙っていくことが重要です。

テストの結果に加え部活動実績なども評価される『付属特別選抜』

テストの結果に加え、高校での評定平均(内申評価)、部活動の実績などが影響するのが付属特別選抜方式です。3年次の秋ころになると、各学部の進学枠が提示され、基準をクリアしている生徒のみが出願できるという条件があります。

基礎学力到達度テストの得点も必要ですが、加えて5段階評定の平均が重視されます。難関学部に進学するには、おおむね4点以上の評定点も必要です。また、部活動や取得した資格などの実績も必要になり、当てはまらない生徒はこの制度を利用できません。基礎学力選抜よりも進学枠が小さくなっている点にも注意してください。

国公立との併願が可能な『国公立併願』

国公立の一般入試を受験する際に、日本大学も併願できる制度です。どの学部においても、この方式での募集枠は少なくなっているため、難易度は比較的高くなります。

国公立大が不合格の場合には、他の私立大を受験することはできず、必ず推薦された日大の学科に進学しなければなりません。

この方法においても基礎学力到達度テストの点数は重視されます。実際の選抜方法は、テストの成績上位者から選抜されていくため、テストの準備を怠らないようにしましょう。

基礎学力到達度テストについて

基礎学力到達度テストは、日本大学の付属高校で独自に行われるテストです。前述のどの方法で出願しても、このテストの対策は避けて通れません。しっかり準備しておきましょう。

最も一般的な基礎学力選抜方式の場合、

・高校2年の4月

・高校3年の4月

・高校3年の9月

に実施される計3回のテストの合計点数で最終的な順位が決定します。

人気の高い学部・学科(法学部や文理学部、英文学科、心理学科、史学科)に進学するには、240点前後の点数が必要になってくるため、これらの学部を志望する方は高得点を目指しましょう。

実施時期、科目ごとの点数配分

英語・数学・国語の3教科では、高校2年生の4月が20%、高校3年生の4月が20%、高校3年生の4月が60%という点数配分です。高校3年の9月のみ受験する選択科目は100%の配分となっており、これらの標準化得点の合計で最終的な順位が決まります。

学年 / 実施月内部進学選考における割合
国語・数学・英語選択科目
高校1年・4月
高校2年・4月20%
高校3年・4月20%
高校3年・9月60%100%

主要3教科(国・数・英)の出題傾向と対策

国語

国語では、知識問題、評論文、小説、古文、漢文という出題範囲になります。配点としては、知識問題:14点、評論文:26点、小説:20点、古文:25点、漢文:15点という構成になります。特に古文は配点が高いだけでなく、毎年平均得点率が低くなる傾向にあるため、周りと差をつけやすい科目になります。

高校レベルの古文においては、300~400程度の単語があれば、平均以上の点数を狙えると言われています。この数字は英単語と比べはるかに少ないので、重点的に対策をしてみてください。

数学

文系数学の出題傾向としては

・数Ⅰ・Ⅱ

・数A・B

から広い範囲が出題されます。 多くは標準レベルの問題で、授業で扱う問題集レベルの問題や、入試における定番問題が出題されます。文系数学では理系に比べて平均点が低めとなっているため、数学で高得点を取ることで大きな差をつけることも可能です。

理系数学の出題傾向は、上記の文系の出題範囲に加え、数Ⅲを含んだものになっています。理系数学の出題範囲や難易度は一定なので、その傾向に合わせた対策を重点的に行うことで高得点を狙うこともできます。

英語

英語は、出題傾向に毎年ほとんど変化がありません。

出題構成は以下の通りです。

・リスニング

・文法問題

・空所補充

・整序問題

・会話文

・長文問題(2題)

近年のテストでは、リスニング問題が難しくなってきている傾向にあります。

学校のリスニング教材を利用したり、どうしても難しく感じる場合はリスニング専門の英語塾、日大内部進学専門塾の利用などを検討するとよいでしょう。

基礎学力到達度テストの出題範囲(高校2年4月から)

例年行われている、基礎学力到達度テストのおおまかな出題範囲を紹介します。出題範囲は年によって変わる場合があるため、下記の内容は一つの目安として考えてください。

高校2年4月

国語国語総合全範囲
英語コミュニケーション英語、リスニング問題
数学数学Ⅰ、数学A

高校3年生4月

国語国語総合、現代文B、古文B
英語コミュニケーション英語Ⅰ、コミュニケーション英語Ⅱ
数学数学Ⅰ、Ⅱ、数学A、B

高校3年生9月

共通科目

国語国語総合、現代文B、古文B
英語コミュニケーション英語Ⅰ、Ⅱ、英語表現Ⅰ、リスニング問題
数学(文系)数学Ⅰ、Ⅱ、Aの全範囲、数学B(ベクトル、数列)
数学(理系)  数学Ⅰ、Ⅱ、Aの全範囲、数学B(ベクトル、数列)、数学Ⅲ(平面上の曲線と複素数平面、極限)  

選択科目

世界史【共通問題】詳説世界史第11章まで【選択問題】「上記範囲の中からテーマ史」もしくは上記範囲以降の近代史
日本史【共通問題】詳説日本史第9章まで【選択問題】「上記範囲の中からテーマ史」もしくは近代史のどちらか
地理B全範囲
倫理「現代の諸課題と倫理」を除く全範囲
政治・経済「現代社会の諸課題」を除き、「国際政治」と「国際経済」から1題を選択
物理物理基礎全範囲、物理全範囲(光、電気と磁気、電流と磁界、電磁誘導と電磁波、原子を除く)
化学化学基礎全範囲、化学全範囲(無機物質、有機化合物の性質と利用、高分子化合物の性質と利用を除く)
生物生物基礎全範囲、生物全範囲(生殖と発生、生物の環境応答、生態と環境、生物の進化と系統を除く)
地学地学基礎全範囲、地学全範囲(地球の活動と歴史のうち地球の歴史以後、地球の大気と海洋、宇宙の構造を除く)

日大明誠高校で受けられる内部進学のサポート

面接や小論文については、日大明誠高校の進路指導室でサポートが受けられます。面接に関しては、希望する学部ごとに過去の質問内容や、傾向などが記録されていますので、担当の先生に相談すると良いでしょう。

また、日大明誠高校では集中講習や放課後の補習のほか、生徒専用進学ポータルサイトなども準備しており、日本大学のみならず進学にかなり力を入れています。

確実に進学するなら、日大内部進学の対策をしている塾がおすすめ

日大明誠高校から日本大学への進学に不安を感じる方や、確実に希望の学部への進学を決めたい方は、専門塾の講座を受講するのも一つの方法です。

さくらOne個別指導塾では、長年の経験に基づいた日大内部進学対策コースを用意しており、完全マンツーマンの指導により、多くの合格者を排出しています。

日大内部進学の対策をしたい方は、ぜひご相談ください。

参考

http://www.meisei.hs.nihon-u.ac.jp/going/