高校数学は「4step」か「チャート」か?それぞれの違いと対策を解説

「4step」と「チャート」のテキストの特徴

4stepの特徴

4stepとは、数研出版が発行している、教科書の傍用問題集です。都内の私立中高一貫校から地方の有名進学校まで、幅広い高校で使用されています。

4stepの目的は、「教科書だけでは不足してしまう演習量を補うこと」とされています。基本的に4stepは、教科書の内容をベースにしているため、その範囲を大幅に超えた難問などは収録されていません。教科書の内容を確実に理解していれば、スムーズに4stepの問題演習へと移行し、基礎を固めることができます。

チャートの特徴

チャートとは、数研出版が発行している、網羅系の数学参考書です。4stepと同様、全国の多くの高校で副教材として配布されています。

チャートは、「高校数学で必要な解法」をほぼ全て網羅しています。幅広い難易度の問題が掲載されており、初歩的な教科書レベルから、中堅大学・難関大学の過去問レベルまで、チャートだけで対応することも可能です。

4stepとチャートの違い

次に、4stepとチャートの違いを、①問題数 ②難易度 ③解説の詳しさ の3つの観点で比較していきます。

まずは、問題数の比較です。

① 問題数の比較

1冊あたりの4stepの問題数が約600問であるのに対し、チャートの問題数は約1000問となっています。

4stepは、問題数が比較的少なく、反復学習を行いやすい面があります。さらには、4stepにはA問題、B問題という教科書レベルの問題が多く、それらの反復学習によって強固な基礎力を築くことができます。

対して、チャートには「多くの問題に触れることで、様々なアプローチや解法を身に付けることができる」という最大の利点があります。解いた問題の数だけ、総合的な数学力は確かに向上します。しかし、チャート1冊を完璧にやり切るには、膨大な時間が必要となります。実際、チャートを使用している進学校の生徒からは「問題数が多すぎて、途中で挫折したり、消化不良になったりしてしまう」との声も多数寄せられています。

② 難易度の比較

次に、4stepとチャートの難易度を比較します。

4stepは先述のように、基礎的な問題を中心に構成されています。発展問題・入試レベルの問題も収録されていますが、その数は少なく、難関大入試で必要な数学力は4stepだけでは到底身に付きません。

チャートでは、基礎から標準、さらには入試レベルの発展問題まで、網羅的に収録されています。さらに章末問題には、旧帝大や早慶等の過去問まで掲載されており、実践的な数学力を身に付けることも可能です。

難易度の観点では、4stepよりチャートの方が、カバーしている範囲が広く、有用性が高いと言えます。

③ 解説の詳しさの比較

最後は、解説の詳しさの比較です。

4stepには、ほとんど詳しい解説が載っていません。実際、4stepを傍用問題集として使用している高校でも「詳しい解説が欲しい」という生徒の要望が多数あります。特に数学が苦手な人や独学で進めたい人には、解説が不親切な4stepはおすすめできません。

対して、チャートの解説は、これ以上ないほど詳しいです。解説の中には「なぜそのように考えるのか?」「どうしてその式変形が必要なのか?」といった点まで踏み込んだ説明がなされており、初学者でも難関大志望の受験生でも、つまずくことなく、スムーズに学習を進めることが可能です。

「解説の詳しさ」の観点では、4stepよりチャートの方が圧倒的に優れています。

4stepとチャートの対策方法

では、最後に4step、チャートのそれぞれの対策方法についてご紹介していきます。

① とにかく基礎を固めたいなら、4step

4stepのA問題、B問題と呼ばれる基礎的な問題は、教科書の内容と重複しているものが多く、詳しい解説がなくても教科書を参照すれば理解ができます。

「教科書レベルの内容をマスターして、定期テストで基礎問題は落としたくない」

「志望している大学の過去問が教科書レベルの内容ばかりだから、それに合わせた勉強をしたい」

そのような目的を持った方は、チャートよりも4stepを使った方が、効率的に目標達成に近づくことができます。発展・演習問題は一旦解かずに置いておき、A問題・B問題を中心に取り組み、間違った問題や些細な疑問があればすぐに教科書で確認するようにしましょう。基礎を徹底して固めることこそ、4stepの良さを最大限に活かした勉強法です。

② 数学を入試の得点源にしたいなら、チャート

チャートの対策法を紹介する前に、1つ覚えておいて欲しいことがあります。それは、「チャートの全ての問題に取り組もうとすると、挫折する」ということです。「チャート1冊、1000問を全部解こう!」と意気込む、その気勢の良さは認めますが、そのようなチャートの使い方をしたほとんどの生徒は途中で放棄します。

チャートを使う時は、とにかく「取り組む問題を選択すること」が大切です。東大志望の受験生が、ベクトルの足し算の問題ばかり取り組んでいても入試本番の点数は向上しません。自分の数学力が上がるような問題を選んで解く必要があります。

そこで、チャート内の問題の難易度を示す指標である、コンパスマークを利用します。チャートに載っている例題は全て、コンパスマークの数で5段階に難易度が分かれています。

結論、「コンパスマークが3~4個の例題」に重点的に取り組みましょう。これらの問題は、いわゆる入試の典型問題とされています。入試で安定した点数を取りたい方や4stepでは物足りない方は、これらの例題を解き、さらには例題の下に掲載されている演習問題も自力で解いてみましょう。

そして1つの単元の例題が全て解き終わったら、章末にある入試レベルの問題に挑戦します。章末問題が完璧に解けるようになれば、その単元は一通り完成したと言えます。全ての単元でこの方法を実践すれば、受験に必要な数学力は確実に身に付きます。

③ チャートを辞書として使う方法

最後に紹介するのは、「4stepなどの問題集に取り組みつつ、分からなかった問題があったときに、チャートに戻って詳しい解法を確認する」という方法です。この方法は、4stepを進めながら、同時にチャートの内容に触れることもできるのでおすすめです。

チャートは、数学の理解を手厚くフォローしてくれる、いわば「解法の辞書」のような使い方ができます。4stepの問題に限らず、共通テストの問題でも、難関大学の過去問でも、チャートにはその解法がほとんど載っています。チャートを参照する癖をつけること、これは数学の正しい理解を促し、成績も上がりやすくなります。

辞書としてチャートを活用する勉強法は、生徒の習熟度に関係なく誰にでもおすすめできます。常に机の横へチャートを置いて、疑問があれば、すぐにその辞書をめくれるようにしましょう。

英語-参考書

ここまで、4stepとチャートの対策について説明してきました。簡単な対策法は確かにありますが、「4stepでは実力がついているのか分からなくて心配」「チャートは問題が多くて終わりが見えない」という悩みが絶えないのが事実です。

「4stepの対策法は分かったけど、正直、自力で実践するのは難しい」

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参考サイト↓

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