杏林大学医学部の偏差値などの入試情報と受験対策

杏林大学医学部の入試は、標準的な難易度の問題レベルとなっています。ですが一部難易度の高い問題が存在するなど一筋縄ではいかないのが現状です。

杏林大学医学部の入試合格を目指すためにも、まずは学校の特色を知り正しい入試情報を得ることが重要です。

本記事では杏林大学医学部の特色に加え、入試問題の傾向と受験対策について解説します。

杏林大学医学部の特色

入試を受ける前に、杏林大学医学部がどのような特色を持った学校なのかをきちんと知っておく必要があります。

どのような学校でどういった教育が受けられるのかを知っておくことは、受験するうえでのモチベーションに繋がるためおすすめします。

学校アクセス

〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2

  • JR中央線・総武線 三鷹駅よりバスで20分
  • JR中央線・総武線・京王井の頭線 吉祥寺駅よりバスで20分
  • 京王線 仙川駅よりバスで15分
  • 京王線 調布駅よりバスで25分

杏林の由来

杏林大学の名称は中国故事に由来します。中国の三国時代、名医といわれた呉の国の董奉は患者から治療代を受け取らず、その代わりに、病気が治った者に杏の苗を植えるように求めました。患者たちの植えた杏の苗は、うっそうとした林になり、多くの実をつけるようになりました。

董奉はこの杏の実と引き換えに穀物を手に入れ、貧しい人々に分け与えたということです。この故事に因み、杏林は後世、よき医者や名医を表す言葉となりました。

杏林大学は、専門的な知識や技術に優れているだけではなく、立派な人格を備え、社会に貢献できるよき職業人の育成を目指しています。

教育理念

杏林大学医学部の建学の精神は、「眞善美の探究」です。「眞善美の探究」を通じて、優れた人格を持ち、人のために尽くせる国際的な人材を育成することが教育理念です。

「眞善美」について以下で紹介します。

《眞》

真理を究めるための学問をすることです。真実・真理に対して謙虚であるとともに、自ら進んで学び、研究することを意味します。

《善》

倫理観を持ったよき人間性・人格を形成することです。他人に対してやさしく、思いやる心を持った人格を自ら築き上げて、人のために尽くすことです。

《美》

自然を愛し、他人を尊重し、自らの身を持するのに厳しくあれば、美しい風格のある人間に成長していくということです。

カリキュラム

豊かな人間性の涵養および医師に求められる専門的知識と技能の修得、さらには医学の発展に対応しうる総合的判断能力の育成を目的として、諸科目を有機的に配置しています。汎用的能力を育むため、各科目において学修者の能動的参加を取り入れた授業・実習法を積極的に採用しています。

医学部の学び舎

周囲の緑や自然光、自然通風を活かしたデザインで心身ともに快適に過ごせるよう設計された学び舎となっています。吹き抜けの階段や広々としたラウンジ、美しいアーチが連なる回廊、彫刻家のアート作品など、美しいものを美しいと感じる感性や、患者さんの気持ちを理解できる心のゆとりを育むことを願い、芸術的要素がいくつも取り入れられています。

講義棟は、学生同士で切磋琢磨し勉学に励めるように、様々な工夫を取り入れています。多くの座席数を揃えた自習室や、机や椅子を自由に変えて効果的に学習が行えるラーニングコモンズ、CBT対策に対応した情報演習室などを設けています。

杏林大学医学部の偏差値・入試情報

ここからは杏林大学医学部の偏差値や一般入試と新潟県地域枠、東京都地域枠について解説します。

試験内容や募集人数などに違いがあるので、事前にしっかりチェックしておきましょう。

杏林大学医学部2024年度入試要項

偏差値

杏林大学医学部の偏差値は65.0となっています。

一般入試の試験科目と配点

一般個別試験

《募集人数》
89名

《入学試験・科目・時間配点》

3教科(350点満点)

【数学】数Ⅰ、数A、数Ⅱ、数B(確率分布と統計的な推測を除く)、数Ⅲ(60分100点)

【理科】物基・物理、化基・化学、生基・生物から2科目(100分150点)

【外国語】コミュ英Ⅰ・コミュ英Ⅱ・コミュ英Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ(60分100点)

【小論文】*2次試験で実施

【面接】*2次試験で実施

共通テスト利用

《募集人数》
15名

《入学試験・科目・時間配点》
3教科5科目(600点満点)

【数学】数ⅠA・数ⅡB(200点)

【理科】物・化・生から2科目(200点)*基礎科目の選択は不可

【国語】国語(近代以降の文章)もしくは【外国語】英語(リスニング含)(200点)

一般 新潟県地域枠

3教科(350点満点)

《募集人数》

4名

《入学試験・科目・時間配点》

【数学】数Ⅰ、数A、数Ⅱ、数B(確率分布と統計的な推測を除く)、数Ⅲ(分100点)

【理科】物基・物理、化基・化学、生基・生物から2科目(分150点)

【外国語】コミュ英Ⅰ・コミュ英Ⅱ・コミュ英Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ(分100点)

一般 東京都地域枠

3教科(350点満点)

《募集人数》

10名

《入学試験・科目・時間配点》

【数学】数Ⅰ、数A、数Ⅱ、数B(確率分布と統計的な推測を除く)、数Ⅲ(分100点)

【理科】物基・物理、化基・化学、生基・生物から2科目(分150点)

【外国語】コミュ英Ⅰ・コミュ英Ⅱ・コミュ英Ⅲ・英語表現Ⅰ・英語表現Ⅱ(分100点)

受験料と入学手続きにかかる費用

受験料は一般選抜は60,000円、共通テスト利用選抜は45,000円となっています。

入学手続きには入学金が1,500,000円必要です。支払いは銀行振込で行えます。また、入学手続きはホームページより手続期限までに忘れずに行いましょう。

杏林大学医学部の入試問題の傾向と対策

では、杏林大学医学部の入試問題の傾向と対策について見ていきましょう。

どの教科でもしっかりと過去問題を解いておく必要があるので、きちんとチェックしておくことをおすすめします。

一般入試の傾向とポイント

杏林大学医学部の一般入試問題の出題傾向と対策ポイントについて、以下にまとめました。

数学【大問数】3題【内容】
・確率、数列、ベクトル、空間図形、軌跡、積分【解答形式】
・マーク式での解答となります。【ポイント】
・3、4年間は非常に易しい問題が続きましたが、2023年は難易度が上がりました。問題の文章量が多く、質も高いため、より深い理解力が求められるでしょう。早い段階で基礎を仕上げ、経験を積んで思考力を高められるかが、重要となります。
物基・物理【大問数】4題【内容】
《大問Ⅰ》小問集合(力学、熱力学)《大問Ⅱ》小問集合(電磁気、原子)《大問Ⅲ》力学《大問Ⅳ》電磁気【解答形式】
・マーク式での解答となります。【ポイント】
・2023年は時間内にすべて解くことは難しい問題設定になっており、解答する問題を取捨選択する必要がありました。例年、大問Ⅰ、Ⅱ、Ⅳは標準レベル、大問Ⅲは難易度が高い傾向があります。理科は2科目100分と、試験時間が少ないため、大問Ⅰ、Ⅱ、Ⅳを正確に処理し、大問Ⅲのとるべき問題を得点することができれば、合格点であると考えられるでしょう。
化基・化学【大問数】3題【内容】
・小問集合、陰イオンの推定、糖類、化学平衡、理想気体と実在気体【解答形式】
・マーク式での解答となります。【ポイント】
・計算問題の数は少ないものの、グラフを利用したやや難易度の高い問題が出題されます。知識問題は、平易な問題が多いため、高得点での勝負となるでしょう。無機や有機、高分子の知識問題を確実に抑えることが重要です。
生基・生物【大問数】4題【内容】
・小問集合、注文集合、発生、色覚と学習行動【解答形式】
・マーク式と計算問題【ポイント】
・知識型問題と考察型問題がバランスよく配置され、基礎から標準レベルの問題を中心に構成されています。典型代がかなり多く、定番の生命現象や実験に対する理解と知識が勝負を左右すると見られます。
英語【大問数】4題【内容】
・文法表現、会話文読解、長文読解【解答形式】
・記号選択、語句整序、文整序【ポイント】
・全体的に難易度は高くなく、合格のために80%以上の得点を目標にしましょう。第Ⅰ問から第Ⅲ問の文法・表現、語句整序、文整序で確実に得点を積み重ねておき、時間的余裕を持った状態で第Ⅲ問中の難しい問題や第Ⅳ問は解答根拠を丁寧に確認しながら解答することが重要です。
小論文【テーマ】医療・教育・労働・社会秩序・ことわざ【字数】800文字程度【ポイント】
・社会に関して関心を持ち、新聞やニュースには目を通して置くことが必要でしょう。時間がない場合は、重大ニュースをまとめた書籍やニュース一覧などを定期的に確認するといいでしょう。社会情勢が自分とどう関係しているかを、当事者意識をもってニュースを読むことが重要です。
面接【面接時間】10分程度【面接人数】面接官2人、受験生1人【質問内容】・志望動機・医師を目指す理由・他大学の医学部との併願状況・高校時代(学生生活・部活動)・外国語を話せるか・杏林大学に対する印象・医学部のカリキュラムをどう思うか・大学で学びたいこと・医師の社会的地位についてどう思うか・地域医療の問題をどうするか
【ポイント】面接シートを提出し、その内容をもとに質問が行われます。面接官は穏やかな方で雑談をするような雰囲気で面接を受けられます。志望動機や杏林大学医学部についての質問があり、どのような研究を行い、成果を残しているかについてもチェックしておくといいでしょう。高校や予備校で模擬面接を体験し、面接の雰囲気に慣れておくことが大切です。

杏林大学医学部の合格目指して受験対策を行おう

杏林大学医学部の入試問題は標準的な難易度の問題レベルとなっていますが、試験時間に対して問題量が多く、取捨選択を迫られることや、標準的問題では、高得点での勝負となる傾向があります。

杏林大学医学部に合格するためには、過去問題や問題集などで実際の入試レベルに慣れなければいけません。

しかし、お子様やご家庭での勉強だけではサポートや対策に限りがあるため、個別指導塾を活用した計画的な学習がおすすめです。

弊社さくらOne個別指導塾では、医学部受験専門コースを開講し、社会人プロ講師が完全マンツーマンで杏林大学医学部の合格をサポートをしています。

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参考サイト

https://www.kyorin-u.ac.jp/univ/outline/history/

https://www.kyorin-u.ac.jp/univ/faculty/medicine/lecturebld/index.html