日本大学豊山女子中学校の特色と入学するための受験対策

日本大学豊山女子中学校は、東京都板橋区にある私立の中高一貫校です。文京区にある男子校の日本大学豊山中学校から分離して独立した学校で、日本大学の正付属校であり、唯一の女子高でもあります。

この記事では、日本大学豊山女子中学校とはどのような学校なのか、入学するためにはどのような対策をとればいいのかを解説します。日本大学豊山女子中学校の受験を考えている保護者の方はぜひ、ご覧ください。

日本大学豊山女子中学校の特色

日本大学豊山女子中学校は1986年に開校した学校で、日本大学が設置した最初の独立した女子中学校です。

ラーニングコモンズ(自習室)やPC・LL教室(外国語学学習をするための教室)、作法室など、最先端かつぬくもりのある教室がそろっており、多感な時期を落ち着いた空間で過ごすことができます。

教育理念

日本大学豊山女子中学校のキャッチフレーズは、「私は女子にしばられない」です。女性はこうあるべき、という従来の価値観にとらわれず、失敗をおそれず挑戦し続けることができる人間に育って欲しいと願っています。

また、コロナ禍によって大きく変貌した社会を生きていくために、これからの社会に必要なものは何かを自分で考えて見つけ出すことができる人間を育てることを目標としています。

そのために必要な「アントレプレナーシップ(起業家精神)」を身につけるために、「想像力」「指導力」「学び続ける力」を養い、世界に貢献できる人間に育って欲しいと考えています。

教育の特徴

日本大学豊山女子中学校は、グローバル社会で活躍できる人材を育てるために独自の中高6年間のカリキュラムを作成しています。

教育の柱は「国際交流教育」と「キャリア教育」の2つ。ゆとりを持った6年という歳月をかけて、学力だけでなく広い視野や将来の職業の選択肢を増やす教育を行っています。

国際交流教育では、沖縄への修学旅行、ニュージーランド春期短期留学、ネイティブ教師が同行する林間学校、学期単位で短期語学留学ができるTerm留学、英語スピーチコンテストなどたくさんの行事を実施。

キャリア教育では、企業見学やフィールドワーク、日本大学体験、芸術鑑賞室など、さまざまな試みで将来の職業について考える機会を用意しています。

入試の特徴

日本大学豊山女子中学校の入試は、4科・2科、2科選択型、英語インタビュー型、プレゼン型、適性検査型、帰国子女と選択肢が多いのが特徴です。

他の学校では見られないかたちの試験もあり、得意分野で勝負しやすい入試を実施しています。

入学するための受験対策

「日本大学豊山女子中学校の受験を目指そうと考えていても、何をどうすればいいのか見当がつかない」と悩んでいる保護者の方も多いのではないでしょうか?

この項目では、日本大学豊山女子中学校に入学するためには、どのようなことをすればいいのかを解説します。

いつ頃から受験準備をすればいいの?

中学入試に対する準備は、一般的には小学3年生の2月から始めることが理想とされています。

中学入試に必要な知識を得るためには3年間ほどかかることや、それに伴い進学塾では入試が始まる6年生の2月から3年さかのぼって3年生の2月から入試対策用のカリキュラムを組むからです。低学年のうちは特別に受験勉強をする必要はありませんが、入試に必要な読解力は小さな頃から読書をすると自然に身につきます。

また、記述問題や適性検査で問われる題材は、時事問題や社会問題から出されることも多くあります。日頃から散歩中に見かけた植物や買い物に行って手にとった野菜や果物の産地や特徴について調べたり、テレビのニュースについて家族で意見を述べ合ったりすることは、入試を受ける際に効果があります。

受験勉強の枠にとらわれず、自然に物事を学ぶ習慣を身につけておくことをおすすめします。

日本大学豊山女子中学校の入試の傾向と対策

日本大学豊山女子中学校の偏差値は、首都圏模試センターの偏差値で44~48。それほど高くはありませんが、年々レベルが上がっており楽観視はできません。

各教科の傾向と対策は以下の通りです。

算数

大問題が5題で設問は15問程度。式や途中の考え方を問う問題はありません。

計算や割合、平面図形、数の性質などが出題されますが、難易度はそう高くありません。過去問を解いて例題や例題によく似た問題に慣れておくといいでしょう。

図形が苦手な場合は基本問題から始め、さらにグラフで点の移動の変化を読み取って面積の変化をたどる問題や水量変化とグラフの問題なども解けるようにしておくことが大切です。

国語

大問3題が、すべて記述問題で出題され、漢字の読み書きや語句の問題も大問に含まれています。

読解力を問う問題は、小説文と随筆文から1題と、説明文・論説文から1題出されることが多いです。読解問題をたくさん解いて慣れておくことが重要ですが、独特の問題形式で出題されるので、過去問のチェックは忘れずに行いましょう。

理科

大問4題で20程度の設問が出題されます。物理、化学、地学、生物がそれぞれの分野別に出題され、近年では増えてきた実験・観察に関して説明をする問題や図表を使った問題が少ないのが特徴です。

また、生物や地学は知識をそのまま書くのではなく、自分の言葉や記号を用いて書く問題が多い傾向にあります。

基礎問題をノートに書いてしっかりと覚えて、基本から標準レベルの問題集をミスがなくなるまで繰り返し解くといいでしょう。

ただし、計算だけは力学と化学変化の難易度が高い問題が解けるようにしておくことが重要です。

社会

大問が5~6題、設問が25問出され、記述問題と漢字指定は出題されないことがほとんどです。大問は、歴史、地理、公民が分野別に出題され、地理・公民では時事問題が出されることもあります。

難しい問題や変わった問題はなく、基本的なことをしっかりと覚えておくことが大切。まずは一問一答型の問題に取り組み、その後普通の問題集や過去問にチャレンジするといいでしょう。

どの方法で勉強すればいいの?

中学入試の勉強は、塾へ通う、家庭教師をつける、独力で勉強する、の3つの方法があります。

それぞれにメリットとデメリットがあるので、詳しく見てみましょう。

中学受験で最も多い勉強方法は、塾へ通うこと。塾は受験までのカリキュラムがしっかりと組まれているので、勉強方針に悩む必要がありません。

また、受験に関する最新の情報を手に入れることができる、周囲も受験生なので学校と違ってモチベーションが保ちやすいというメリットもあります。

デメリットには、自分に合ったペースや教科選択で勉強できないことが挙げられます。

家庭教師

家庭教師の1番のメリットは、1人ひとりに合ったペースや教科選択で勉強ができること。講師が自宅に来てくれるので、通塾時間がなく時間を有効に使えるのもメリットの1つです。

デメリットには費用が高いことと、講師のレベルがまちまちで子どもに合った講師を見つけにくいことが挙げられます。

自宅で独力学習

自宅で独力で学習すると、塾や家庭教師のような高額な費用が必要ありません。また、自分のペースで勉強時間や勉強する教科を選ぶことができ、通学時間がないのもメリットです。

デメリットは自分で受験までの学習計画を立てる必要があること、モチベーションが保ちにくいこと、わからないことが解決しにくいことが挙げられます。

また、親が教える場合は、親の負担が大きくなることもデメリットの1つです。

中学入試対策には塾の個別指導がおすすめ

中学入試対策には、塾の個別指導がおすすめです。個別指導は塾によって異なりますが、1人の講師がマンツーマンもしくは2~3人の生徒を指導します。そのため、子ども1人ひとりに合ったペースで勉強できます。

集団指導では、わからないことを手を挙げて質問するのが苦手な子どもでも、個別指導なら講師に疑問点を質問できます。

モチベーションの維持が必要な場合は、自習室を利用することで解決可能です。塾の個別指導は、集団指導と家庭教師のメリットを兼ね備えているので、日本大学豊山女子中学校の受験対策におすすめします。

まとめ

日本大学豊山女子中学校は、日本大学豊山中学校から分離独立した女学校です。日本大学の正付属校で唯一の女子中学校でもあります。

女子であることにとらわれず、自分で問題が解決でき、社会に羽ばたくことができる人間に育てることを目標としている学校です。

入試には、2科選択型以外にも、英語インタビュー型やプレゼン型など他校にはあまりない入試方法もあるので、自分に合った入試方法を選ぶことができます。

日本大学豊山女子中学校の受験を考えるのなら、自分のペースで勉強ができ、モチベーションの維持もできる塾の個別指導がおすすめです。