大学受験対策における個別指導塾の予備校との違い

大学受験対策というと、東進ハイスクールや河合塾、代々木ゼミナールなど大手予備校が有名ですが、近年、大学受験対策を行う個別指導塾が増えてきました。

今回は、大学受験対策における個別指導塾と予備校の違いについて解説していきたいと思います。

 

大学受験をめぐる環境の変化

まず初めに、大学入試をめぐる受験環境の変化について確認していきましょう。

受験環境の変化が、個別指導塾が大学受験対策に参入したきっかけになります。

今から20年以上前は、大学入試と言えば「一般入試」を指し、試験を解いて合格点をとれば入学できるといった形です。
現在も一般入試は1つのメジャーな入試形態です。

ただ、日本国内で少子化が進み、大学側も学生を確実に確保していかなくてはならない時代になってきました。

最初は、ブランド力の強い大学であれば少子化の影響はあまり受けないとされていましたが、予想以上に少子化のスピードが速く、有名私立大学も大学入試改革に打って出るようになりました。

この入試制度改革によって生まれたのが「AO入試」という形態です。
AO入試とは、端的にいうと自己推薦入試に近いものですが、自己推薦入試よりも更に自由度の高い入試方式です。

AO入試では、大学側が求める技能を満たしているか確認するため、様々な形式で受験者に課題を出し、その結果を評価して合否を判定します。
筆記試験が行われることはほとんどありませんが、代わりに小論文を書いたり、研究課題を提出することなどが求められます。

今まで筆記試験一辺倒だった大学入試が、徐々に変化してしてきたのです。

 

指定校推薦で大学へ進学する高校生が増加

AO入試が広まったことにより、有名私立大学は確実に多くの生徒を確保することができるようになりました。
ただ、それに満足せず更に多くの生徒を確実に呼び込むよう改革を進めていきます。

その結果、もう1つの入試形態が幅を利かせるようになりました。

それは、「指定校推薦」です。
指定校推薦とは、大学が高校側へ「進学枠」を提供し、高校側が選んだ生徒の進学を許可するという方式です。
指定校推薦を取れた生徒は、面接で粗相をおこさない限りはほぼ100%進学することができます。

指定校推薦を受けるためには、大学側が求める評定平均を満たさなくてはなりません。

評定平均は、定期考査の結果によって付けられます。
したがって、指定校推薦で志望する大学へ進学するためには、「学校の成績」を上げなくてはならないのです。

 

個別指導塾の大学受験参入

指定校推薦が幅を利かせるようになり、以前よりも多くの高校生が指定校推薦を意識するようになりました。

推薦を取るために、学校の成績を上げなくてはならないという点は上述した通りです。
大手予備校は、あくまでも大学入試対策を行う場であり、学校の授業内容の予習などは行いません。

高校の場合、教師によってテスト形式や問われる内容が異なりますので、マスプロ授業では到底対応できません。

そこで、個別指導塾が「高校の授業内容の予習を行う」という広告を掲げて、大学受験の領域に参入したのです。

 

予備校の授業形態

予備校の授業形態について、もう少し詳しく見ていきましょう。

予備校の授業形態は極めてシンプルです。
何人かの名物講師、カリスマ講師を置いて生徒を集め、大人数の教室を生徒で埋めて授業を行う形式です。

教室の風景は、高校の授業というよりも大学の授業に近いかもしれません。

有名参考書を執筆するなど、著名な講師が授業を行ってくれますので、授業内容の質は申し分ないです。
推薦入試やAO入試を受けず、はじめから一般入試一本に絞っている生徒には良い形態と言えます。

ただ、有名講師の授業は人気である分、受講者数も多いです。
人口密度の高い環境で何時間も講義を聞かなくてはならないので、身体的な負荷は高いと言えます。
受講生が多いということもあり、講師が生徒一人ひとりの相談に乗るということはほとんどありません。

講師ではなく、運営側の社員やチューターに相談することになります。
授業を行う側と生徒管理側が分離しているため、時には発言内容が食い違うこともあります。

さらに、予備校の講師が全員著名な講師であるとは限りません。
あまり実績のない講師が潜り込んでいて、授業を行っていることもあります。

「名物講師が担当する科目は成績が上がったけれど、その他の科目はあまり変化がない」といったこともざらにあります。
有名講師の授業のみを受けるために、予備校を掛け持ちして通っている高校生・浪人生もいるぐらいです。

 

個別指導塾の授業形態

個別指導塾では、高校1・2年生の間は基本的に「学校の授業内容の予習」を行います。

各生徒のレベル、通っている高校の授業進度に沿ってカリキュラムを組むので、無理なく自分のペースで学習を進めることができます。
わからない点も講師にすぐ質問することができますので、その場で疑問を解決することができます。

高校内容の授業を担当する講師は、学生講師であってもある程度学力のある講師が担当を任されることが多いです。

中学校の授業の場合、そこまで学力が高くなくても授業をこなせる場合が多いですが、高校の授業の場合、内容が専門的になりますので、学力が著しく足りない講師では生徒に見限られてしまいます。

指定校推薦を狙う生徒が多い傾向にありますが、一般入試で受験する受講生も少なくありません。

高校の授業内容の予習は、大学受験の土台をつくることに繋がります。
土台をしっかり固めていれば、高校3年生になってから本格的に入試対策を行っても十分対応することができます。

逆に、高校の授業をないがしろにして、応用内容ばかりに手を出している高校生は総じて基本が身についていない生徒が多いです。

基本が固まっていないと、結局の所、応用問題の模範解答をそのまま覚えるという作業を行うことになり、初見の問題を解く力が養われません。
一般入試か指定校推薦か迷っている人は、まずは個別指導塾で高校の授業内容を予習することをお勧めします。

 

一般入試対策に特化した個別指導塾

近年の個別指導塾ブームもあり、多くの企業が個別指導塾業界に参入するようになりました。
中には、予備校を展開しつつ、個別指導塾も展開する企業もあります。

予備校の授業ノウハウ、大学受験情報の蓄積を生かして、個別指導で一般入試対策を行っているのです。
予備校の授業に付いていけなくなった生徒を外部に漏らさないよう、系列の個別指導塾に送る戦略が見てとれます。

それだけ、塾・予備校をめぐる環境は厳しくなってきているとも言えますね。
大学受験指導を行える講師を確保するために、有名私立大学の近隣に校舎を構える個別指導塾もあります。

志望大学の現役学生講師やOB、OGが講師となれば受講生も安心して授業を受けることができます。

 

個別指導塾の競争激化

八王子は高校が多いこともあり、大学進学を志す高校生が多いです。
それを受けて、八王子エリアには多くの個別指導塾・予備校が乱立しています。

その中から、自身が納得のいく塾・予備校を探さなくてはなりません。

大学受験は、その後の人生を大きく左右する非常に大切な入試です。
以前と比べて「学歴は関係ない」という世界になりつつありますが、日本の雇用環境ではまだまだ学歴が幅を利かせている現状があります。

少しでもレベルの高い大学へ進学することが、進路の幅を広げます。

後の後悔をすることがないよう、塾・予備校選びは納得のいくまで精査するべきです。


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