【東京都】中学受験模試の種類とそれぞれの特徴を解説

今回は中学受験を進めていく上で、必ず受けなければならない模試について解説をします。

模試の役割として

①志望校合格に向けた可能性を確認する

②日頃の学習においてどの科目のどの単元に課題があるのか明確にする

③ ②の結果、弱点の復習や演習、強化を行う

こういった役割があります。ただし、学年が上がるにつれ、模試の役割はほぼ①になります。

1回の模試の結果に一喜一憂し、時にはお子さまと喧嘩をしてしまう。志望校選択を悩み、挙句の果てに模試が怖くなる。

こういった話もよく耳にします。

また、中学受験の模試と言っても統一試験があるわけではなく、それぞれの模試が様々なレベルに合わせて作成されています。継続的に学力推移を見守るのであれば、当然一つの模試を受け続けるべきでしょう。しかしながら、中学受験において、目的をもっていつもと違った模試、通常通っている塾ではない模試を活用することがあります。

今回は、中学受験4大模試と言われる「サピックスオープン」、「日能研 全国公開模試」、「四谷大塚合不合判定テスト」、「首都圏統一模試」の特徴をそれぞれ解説していきます。どの模試を受ければいいのか、どのような目的の模試なのか、ご説明します。

4大模擬試験受験者数は2021年入試から2022年入試において、約700名程度増加していました。反面、2023年入試に向けた模擬試験では模擬受験者数は若干減少しており、前年比99%でした。

その模擬受験者数の結果とは異なり、2023年入試は過去最高の受験者数、受験率なりました。こういったことから、「模擬試験そ受験しない、いわゆるライトな中学受験層も増えている」のではないかということ。特に英語入試も増えてきたので、今までの模擬試験では測れないような層も増えてきたのではないかということ。しかしながら、中学受験熱は高く、今後もこの傾向は続くものとみられ、基本的にはきちんと模擬試験を受験して、自分の立ち位置や志望校との距離感、各科目の課題を見つけることがお勧めでしょう。

中学受験4大模試

中学受験大手のサピックス、日能研、四谷大塚が行う模試と首都圏中学模試センターが行う模試の4つになります。

主には通室している塾に合わせて模試を受験していきますが、6年生の受験が近づくにつれて目的をもって他の塾の模試を受験するようになります。それぞれの特徴についてご説明いたします。

難易度順でいうと、サピックスオープン→四谷大塚合不合→日能研公開模試→首都圏統一模試になります。

サピックスオープン

名前の通り、サピックスが主催している公開模試になります。

結果として偏差値も他の模試と比較すると非常に低く出てきます。目安としては、四谷大塚合不合・日能研公開模試より5~8ポイント、首都圏模試とは10~15ポイント程度低く出ます

サピックスオープンの難易度は中学受験4大模試で最も高く、非常に難しい模試になっています。

模試の試験会場は塾と外部会場になります。近隣のサピックスでの受験と外部会場(私立中高一貫を会場とする)の2種類があります。外部会場模試であれば、自身の志望する学校があれば、ぜひ選択しましょう。また、志望校近隣が会場になっていればぜひ、選択しましょう。当日の入試の練習にもなります。

サピックスオープンの主な模試は以下の3種類になります。

志望校判定サピックスオープン

6年生4月~夏休み前までに行われる模試になります。その名の通り、志望校選択のための模試になります。

6年生になってすぐ、志望校の確認や現状を把握するうえで有意義な模試になります。10校選択できます。

合格力判定サピックスオープン

6年生夏休み明け9月~12月に行われる模試になります。10校まで志望校を選択することができます。

夏休みを開けてからの模試になりますので、志望校に対しての合格率を算定してくれます。

残り少ない模試の中で志望校の合格確立を見ていきますので、合格力判定テストでの結果に応じて併願や第一志望の調整、決定等を進めていくことになります。

学校別サピックスオープン

学校別の模試になります。上位校受験の生徒にとっては必須の模試になります。当然ながら学校にとって問題の傾向や対策は全く異なってきます。「学校別」ということですので、各学校の傾向に合わせた問題となっており、志望校が明確な生徒には非常に有意義なものになります。志望校に向けて、練りに練られた模試ですので、非常に高い精度で現状と課題を確認することができます。

対象となっている学校

男子

麻布・栄光学園・開成・慶應藤沢・慶應中等部・慶應普通部・駒場東邦・渋谷渋谷・渋谷幕張・聖光学院・筑駒・灘・武蔵・早稲田・早稲田実業・早大学院 計16校

女子

蔭・慶應湘南藤沢・慶應中等部・渋谷渋谷・渋谷幕張・豊島岡・フェリス・雙葉・早稲田実業 計9校

まとめ

サピックスオープンは現在、中学実績No.1、上位実績も群を抜いています。それに伴い、サピックスオープンも上位行向けと言っても過言ではありません。上位校を目指すお子さまであれば必須となりますが、中堅校であれば表記される偏差値の幅は狭く、参考にならないかもしれません。中堅校を目指すのであれば、四谷大塚合不合、日能研公開模試がお勧めでしょう。

四谷大塚合不合

こちらも名前の通り、四谷大塚が主催する公開模試になります。中学受験では老舗であり、40年以上の長い歴史を持つ首都圏随一の模試になります。受験者数も年間8万人程度と規模も受験者数も多い模試になります。

「合不合」と呼ばれ、中学受験をする方にとっては馴染みのある名前でしょう。

模試の難易度としてはサピックスオープンと比較すると、取り組みやすいですが、難しいという部類に入ります。日能研公開模試と比較すると、難易度は上になります。

試験会場はサピックスオープン同様に、塾と外部会場が準備されています。本番同様に緊張感を感じるためにも外部会場での受験をお勧めします。

80偏差値、50偏差値という独特の表現があります。80偏差値は合格率80%、50偏差値は合格率50%の偏差値となります。中学受験において、合格率50%でも十分に志望校圏内となるでしょう。

四谷大塚合不合判定テストは以下の2種類になります。

合不合判定テスト

国公私立中学校の合格判定が可能です。その名の通り、志望校判定の模試になります。

2023年は全6回開催されます。上述記載の通り、レベルとしては幅広く、サピックスオープンより取り組みやはすいですが、

決して簡単ではありませんので、結果が出てからショックを受けて落ち込むことがないようにしましょう。

公立中高一貫校対策実力判定テスト

その名の通り、公立中高一貫を希望されるお子さま専用の模試になります。私立中学校と比較すると、4科目ごとの入試ではなく、「適性検査」という名のもと、作文や記述が多い入試になります。公立一貫校を目指すのであれば必ず受験すべき模試になります。

公立中高一貫校については、居住地等、条件がありますので受験をする際には十分注意しましょう。

こちらの模試も年2回と、受験機会が非常に少ないです。

公立中高一貫校の模試は少ないので受験忘れの内容に日程を確認しておきましょう。

まとめ

受験者数が年間8万人と多く、蓄積されたデータもあり、中学受験を行う上で、必須の模試と言えるでしょう。

幅広い受験者もおり、志望校判定としての精度は非常に高いと言えるでしょう。

日能研 公開模試

こちらもその名の通り日能研が主催する公開模試になります。情報の日能研、テスト結果・成績データの発信が早い日能研と言われている通り、日曜日の公開模試が翌日には結果が判明、詳細を確認することができます。

難易度で言うと、サピックスオープン、四谷大塚合不合判定テストと比較すると、取り組みやすい模試になっています。標準的なレベルで、大きな偏りもない模試となっています。中堅校を目指される方には特におすすめになります。

試験会場も今まで上げた2つの模試同様に塾での受験と外部会場での受験が可能です。

塾が主催している模試はこの点はおおむね同様になります。説明させていただいた通り、レベルに合わせて模試を選択されるといいでしょう。

日能研公開模試には「R4」と呼ばれるものがあります。こちらは日能研が算出した合格可能性80%ラインになります。
予想R4と結果R4があり、受験が終了した段階で結果R4が決定します。予想R4と比較、結果R4を予想される強者もいます。

予想R4:日能研が過去のデータから算出した合格率80%の偏差値のことを言います。
結果R4:日能研が入試結果から算出した合格率80%の偏差値のことを言いまう。
R4のほかに、R3(合格予想50%)、R2(合格予想20%)の2つもあります。併願を組む際にはR3がよく活用されます。

日能研 公開模試は以下の4種類になります。

実力判定テスト

4・5年生、6年生の4月までに行われる模試になります。入試本番に向けてシミュレーションとして行われます。

もちろん各科目の偏差値も掲出されます。現在の立ち位置と課題を見つめるための模試と言えるでしょう。

志望校選定テスト

6年生5・6月に行われる模試になります。自身の成績からどの層の志望校に合わせていくのかを判定する模試になります。

志望校を選択していく上で第一歩の模試と入れるでしょう。

志望校判定テスト

夏休み前の7月に行われる模試になります。夏休みを前にして自分の志望する学校に対しての距離感をはかり、どのようなところが課題となっているのかを判定する模試になります。

夏休み前の課題発見の模試となり、これらの課題をもとに夏休みを過ごしていく指針となるものです。

合格判定テスト

6年生9月~12月に行われる模試になります。今までの3段階の模試を経て、志望校に向けての自分の立ち位置を明確にしていく模試です。12月の最後の模試は日能研の公開模試となり、受験期直前まで行われる模試になります。情報の日能研と呼ばれる通り、精度も高いと言われています。毎月1か月単位でコンスタントに受験をすることでお子さまの伸びや課題が明確となります。

まとめ

日能研 公開模試ですが、4種類の名称がありますが、模試自体の内容は大きく変わりません。模試の結果の成績表が異なってきます。中学受験の模試の最後を飾るのが日能研 公開模試です。12月23日前後に中学受験最後の模試が行われ、こちらの終了とともにいよいよ受験がスタートします。

冒頭にも説明しましたが、四谷大塚合不合判定テスト同様に受験者数と受験者の幅が非常に広く、公開模試が提供するデータも信頼性が高いものですので、中堅校を目指している方にはお勧めの模試になります。

首都圏統一模試

今までご紹介した模試は中学受験塾が主催していますが、首都圏統一模試は塾が主催をしていません。首都圏模試センターが主催をしている中学受験生向けの模試になります。

何度としては今までご紹介した模試の中で最も低く、最も受験をしやすい模試となっています。サピックスオープン、四谷大塚合不合判定テスト、日能研公開模試は塾に通室している生徒のクラス分けにも活用されていますが、こちらの模試は塾にこれらの塾に通室していないお子さま、個別指導塾や個人塾で勉強をされている方の多くが受験をします。

難易度が一番低いといっても中学受験の模試になりますので、小学校での勉強と比較するとはるかにレベルは上になりますのでお間違いのないように。

首都圏統一模試は以下の2種類になります。

合判模試

一般的な私立中高一貫校を目指すお子さまが受験する模試になります。国私立中学校の志望校判定に利用できます。

比較的全科目取り組みやすく、サピックスオープンと比較して10~15程度、四谷大塚合不合判定テスト・日能研公開模試と比較すると5~8程度、高く出ます。他の模試と比較する際には注意が必要ですし、中堅校までの入試を考えているのであればちょうどいいですが、中堅校以上であれば、四谷大塚合不合判定テストもしくは日能研公開模試、上位校であればサピックスオープンを受験するようにしましょう。これらの学校に対しての偏差値については判定に若干信ぴょう性に欠けます。他の模試と比較をして併用して受験をするようにしましょう。

適性検査型模試

公立中高一貫を希望されるお子さま専用の模試になります。「適性検査」という名のもと、作文や記述が多い入試になります。公立一貫校を目指すのであれば必ず受験すべき模試になります。四谷大塚合不合判定テスト「公立中高一貫校対策実力判定テスト」とともに受験をすることをお勧めします。特に公立中高一貫校の模試は回数が少なく、私立向けの模試と比較して経験できる回数が多くありません。併用・並行して受験するようにしましょう。

まとめ

今回は中学受験においての4大模試について解説をしました。それぞれの模試に大まかなターゲットがあり、受験すべき模試があります。大体月に1回程度になりますが、模試の結果ももちろん重要ですが、模試の結果から志望校に向けて何をすべきなのか、何が足りないのかを明確にして、普段の学習に生かすことが重要です。また、模試とともに過去問演習を行い、志望校合格に向けて、最後まであきらめずに取り組んでください。くれぐれも模試1回1回で親子とともに一喜一憂することがないように、本来の模試の目的をきちんと頭に入れて取り組んでください。

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参考サイト

https://www.sapientica.com/application/mockexam/

https://www.yotsuyaotsuka.com/exam/exam.php?exam_name=gouhugou

https://www.nichinoken.co.jp/moshi/

https://www.syutoken-mosi.co.jp/