日本工業大学駒場中学校の入試問題の傾向と受験対策

日本工業大学駒場中学校は、学校法人日本工業大学グループに所属する共学の中高一貫校で、近年人気と進学実績が急上昇しています。工業系の学科の募集を廃止し、現在は普通科のみの高校へと転換しています。そのため、大学名はついていますが、附属校とは異なり、様々な進路に挑戦しやすい環境が整えられています。

日本工業大学駒場中学校への合格を目指すためには、まず教育方針や特色を理解し、入試問題の傾向を把握し、受験対策を行うことが不可欠です。そのため、小学生の段階からしっかりと準備を進めることが合格の鍵となります。

この記事では、日本工業大学駒場中学校の特色や入試問題の傾向、受験対策の方法について詳しく解説しています。

日本工業大学駒場中学校の概要と特色

まずは日本工業大学駒場中学校の概要と特色について説明します。学校ごとで教育方針や学習指導方が異なるため、お子様に合っているのか考えた上で入試を受けるかどうか検討しましょう。

アクセス

〒153-8508

東京都目黒区駒場1丁目35-32

  • 京王井の頭線「駒場東大前駅」西口より徒歩3分
  • 田園都市線「池尻大橋駅」北口より徒歩15分

教育方針

日本工業大学駒場中学校では「旺盛な探究心と共に優しく勁い心を育み、未来社会に生きる力を身に付ける。」という教育理念が掲げられています。また教育姿勢として「意図的教育」「美点凝視」「選択と集中」の3つを掲げ、生徒自ら適切な行動を選択でき、良い点を伸ばし、生きる力の基盤を築くなどの様々な工夫が凝らされた教育が行われています。

学習指導

学習指導では、個々の生徒の理解度を確認しながら基礎学力を確実に身につけるための「学力定着プログラム」や、新潟県の赤倉にある寮で宿泊しながら学ぶ「赤倉学習教室」などのプログラムが用意されています。これらのプログラムによって、「わかる」喜び、「伸びる」楽しさを実感し、高校進学への準備を目指します。

そのほか、成績が心配な生徒には国語・数学・英語で各1時間多く授業時間を設定し、ゆっくりと理解を進める補習指導が行われています。さらに、全生徒が中学3年終了までに準2級合格を目指し、英語検定の対策講座も設けられています。

また、学力上位の生徒にも配慮がされており、習熟度別授業や放課後のプリント学習、長期休暇時の講習会などが提供され、外部試験でも良い結果を残せるよう支援されています。

学校生活

日本工業大学駒場中学校では、単なる学業だけでなく、生徒の個性や能力を伸ばす様々な活動やイベントが展開されています。生徒たちは、クラブ活動や部活動を通じて、自らの興味や趣味に応じた活動に参加することができます。スポーツ、文化、芸術、学術など、幅広い分野の部活動が設けられています。

また日本工業大学駒場中学校では、行事や部活動のほかに2・3年生の希望者を対象にしたカナダ短期留学制度があります。英語の習得だけでなく、異文化を体験し理解することで自己成長を促します。

学費(令和6年度)

日本工業大学駒場中学校の学費は以下の通りです。

入学時に必要な費用

入学金

230,000円

入学時学費

265,840円

入学時学費の内訳

4月分学費

55,440円

特別施設費(入学時のみ)

150,000円

学園維持費(1年分)

16,800円

後援会入会金(入学時のみ)

16,000円

後援会費(1年分)

12,000円

同窓会費(1年分)

6,000円

生徒会費(1年分)

9,600円

入学金との総合計

495,840円

毎回の学費の内訳(年間学費は8月、3月を除く、年10回で納入。)

授業料

47,400円

施設改善費

8,040円

合計

55,440円

ただし、これらは入学時・毎月の学費となるため変更などがないか確認が必要です。

日本工業大学駒場中学校・高等学校の内部進学

系列大学

日本工業大学駒場中学校・高等学校の系列大学として、日本工業大学があります。日本工業大学は埼玉と神田にキャンパスを構え、工業系の教育が主体です。機械工学科や応用科学科、データサイエンス学科などの学部・学科が設置されています。

さらに、建築学部や教職員課程も充実しており、幅広い分野で高度な専門知識を身につけることができます。同大学は、系列校との連携を強化し、生徒たちが中学・高校からの教育の一貫性を保ちながら、より深い学びを追求することができる環境を提供しています。

内部進学できる学部

日本工業大学への内部進学は、特に学部の制限はありませんので、希望する学部に進むことが可能です。ただし、各学部には一定の定員が設けられており、学部によっては競争率や偏差値の違いによって進学基準が異なります。

内部進学制度では併願も可能であり、他大学への受験と同時に、希望する学部に対して推薦を申し込むことができます。このような制度により、生徒は自らの進路について多角的に考えることができます。

また、内部進学制度を利用することで、中学・高校時代から一貫した教育を受けながら、目指す専門分野により早く専門的な学びを開始することが可能です。

内部進学率

日本工業大学駒場中学校・高等学校からの内部進学者は、毎年10%以下という比率にとどまります。通常、内部進学者は年間で30名から40名程度です。この内部進学率は、他の進学経路や受験方法も含めた総合的な進学状況を反映しています。内部進学は一つの選択肢として提供されていますが、生徒たちは多様な進路を選択することが奨励されています。

日本工業大学駒場中学校の入試情報(令和7年度実施)

日本工業大学駒場中学校には全6回の入試があり、「教科型入試」「適性検査型入試」「プレゼンテーション型入試」の3つ方法いずれかを組み合わせて受験します。

試験回数は全6回あり、募集人数は計男女180名です。6回の詳細を以下の表に示します。

入試回

募集人数

入試方法

科目

第1回

男女50名

教科型入試

得意2科選択(英語含む)

4科

適性検査型入試

適性検査Ⅰ・Ⅱ

第2回

男女30名

教科型入試

得意2科選択(英語含む)

プレゼンテーション型入試

朗読への感想・プレゼンテーション・質疑応答

第3回

男女40名

教科型入試

得意2科選択

4科

適性検査型入試

適性検査Ⅰ・Ⅱ

第4回

男女20名

教科型入試

得意2科選択

プレゼンテーション型入試

朗読への感想・プレゼンテーション・質疑応答

第5回

男女20名

教科型入試

得意2科選択

4科

特別選抜

男女20名

教科型入試

得意2科選択

4科

入試方法である「教科型入試」「適性検査型入試」「プレゼンテーション型入試」の3つの詳細について解説します。

教科型入試

教科型入試は「得意2科選択」と「4科」の2つがあります。

得意2科選択

国語、算数、社会、理科の4科目のうち国語か算数のいずれかを選び、残りの3科目の中から1科目を選びます。日程の第1回と2回の得意2科選択は、英語を含み、国語英語、算数英語が加わります。

4科

4科目全てを受験し、国語・算数のいずれか得点の高い科目と残り3科目のうち最高得点の科目の2科目の合計点で判定します。

プレゼンテーション型入試

プレゼンテーション型入試は、「朗読への感想」と「プレゼンテーション」の2つが課されます。「朗読への感想」はエッセイ・論説文などの朗読を聞き、感想を400字〜600字で各試験で、「プレゼンテーション」は事前に提示されたテーマから1つ選び、入試当日までに作成した資料を用いて発表・質疑応答する試験です。この型の試験は一般的な教科を受験する入試とは違った対策を取る必要があり、潜在的な能力が求められます。

適性検査型入試

適性検査型入試は公立中高一貫校の入試と同形式で、適性検査Ⅰと適性検査Ⅱの両方を実施します。また、適性検査Ⅰでは、Aタイプ(桜修館型)とBタイプ(標準型)の選択ができます。適性検査では思考力や判断力、表現力など小学生で身につけた総合的な力が求められます。また、入学後の学習への意欲や適応力も判断されます。

日本工業大学駒場中学校の受験対策

ここでは日本工業大学駒場中学校の受験対策について解説します。

教科型入試の対策

日本工業大学駒場中学校の教科型入試の問題内容は、一般的には公開されておりません。しかし、教科型入試に備えるためには、日頃からの勉強や授業への積極的な取り組みが重要です。定期テストや宿題をしっかりこなし、授業態度を向上させることで内申点を高めることができます。総合的に教科型入試の対策として、日々の努力と積極的な姿勢を持ち続けることが必要です。

プレゼンテーション型の傾向と対策

プレゼンテーション型入試では、受験生の潜在的な能力を評価します。対策として、①「朗読への感想」では、思いを自由に書くことが求められます。②「プレゼンテーション」では、事前に選んだテーマに基づき、資料を作成し意見を発表します。質問に備えて十分な準備をし、自信を持って発表することが重要です。また、資料は手書きで作成し、A4サイズ以上の用紙を使用します。発表時は、資料を見ながら自然な話し方を心がけ、教員の質問にも丁寧に答えることがポイントです。

適性検査型入試の傾向と対策

適性検査型入試は、文章の読解力や表現力、数学的思考力や論理的思考力などを評価する試験です。日本工業大学駒場中学校では、生徒の個性や能力を重視した入試方法として採用されています。

対策としては、過去の問題を解くことで試験の傾向を把握し、文章の読解力を鍛えるために新聞や雑誌の記事を読んだり、要約や感想をまとめる練習を行いましょう。また、数学的思考力を高めるために数学の問題集を解いたり、数学的なパズルゲームをプレイしたりしましょう。さらに、論理的思考力を鍛えるために論理パズルやクイズを解くことが有効です。

日本工業大学駒場中学校合格のために試験の種類に合わせた対策を

日本工業大学駒場中学校に合格するためには、学校理解はもちろんのこと、選択する入試に合わせた対策を取ることが大切です。どの入試を選ぶかによって学習が必要な教科や、試験内容が異なるため、希望する試験に合わせた準備を始めましょう。

弊社、さくらOne個別指導塾では、日本工業大学駒場中学校の入試に特化した対策コースを提供しています。専門の講師陣が生徒一人ひとりの実力に合わせたマンツーマン指導を行い、入試に必要な知識やスキルを効果的に身につけることができます。

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