学習院高等科の特色と内部進学対策

1847年の創設以来、多くの皇族や著名人が学んだことで知られる学習院高等科。180年近くにわたる歴史の中で培われた質の高い教育と、系列校である学習院大学へ進学できること、利便性のよい都心にありながら、大学に隣接した緑豊かで施設の充実したキャンパスで学ぶことができることなどの理由から、人気のある中高一貫の男子校です。

この記事では、学習院高等科がどのような特色を持った学校なのかや、気になる内部進学の情報と内部進学対策についてご紹介します。

学習院高等科の概要と特色

学習院は幼稚園から大学までの系列校があり、一貫教育を行っています。初等科は男女共学、学習院四谷キャンパスにありますが、中等科・高等科は男女別学になります。学習院高等科は学習院目白キャンパス内にある男子校です。

目白キャンパスには、中等科・高等科のほか、大学、幼稚園があり、目白駅から徒歩数分という都心にありながら、広々と落ち着いた環境で学ぶことができます。

所在地とアクセス

〒171-0031 東京都豊島区目白1-5-1

最寄駅からのアクセス

・JR山手線 目白駅から徒歩約30秒

・東京メトロ副都心線雑司が谷駅から徒歩約7分

教育理念

学習院では、

幼児の保育から大学教育に至る一貫した教養を与え、高潔な人格、確乎とした識見並びに近代人にふさわしい健全で豊かな思想感情を培い、これによって人類と祖国に奉仕する人材を育成する

引用元:教育目標・一貫教育の理念|学校法人 学習院

を目標に、教育を行っています。

高等科の教育目標

学習院の教育理念を受け、中等科および高等科では「ひろい視野 たくましい創造力 ゆたかな感受性」に基づき、伝統を現代社会に適した学習院高等科ならではのかたちで継承し、自ら判断・行動する力を育成します。

生徒数

令和5年5月1日現在の生徒数は597名です。

入学定員は200名で、そのうち180名程度は中等科から内部進学した生徒、20名程度が高等科入試を経て入学します。

1学年のクラス数は5クラス、クラスの定員は40名です。

学習院高等科の特色

高等科は「義務教育を終えた生徒たちの集まりの場」と位置付けられています。中学生時代に芽生えた個性や可能性を十分に発揮できる環境が整えられています。

1、教科書の枠にとらわれない学びの実現

英語・数学では、1クラス20人程度の少人数授業を行い、学力の定着を目指します。また、2・3年生では各教員がその個性を発揮し、少人数の豊富な選択科目を用意しています。

例)石碑を読み解く、博物館を知ろう、音楽と政治、暴力の倫理学、自動車産業の現在・過去・未来、通史でない世界史「海から見た世界史」など

また、希望進路によって「文系/理系」など区別したクラス編成は行っていません。ただし、2・3年生では、数学の選択の仕方によってαコースとβコースとに分かれ、コースに応じた各科目の選択の可能性を考慮したクラス編成を行っています。

2、伝統ある多彩な学校行事

歴史のある学校だけに、学習院でしか味わえない、中等科とも異なる行事が多くあります。

毎年6月には、日本最古の定期対抗戦と言われる「附属戦」と言われる、筑波大附属高校との定期対抗戦が行われます。学習院は高等科と女子高等科が合同で、各運動部が学校の名誉を懸けて戦います。

7月には1・2年生が、埼玉県戸田オリンピックボートコースで、漕艇競技に挑戦するボート大会もあります。全員がオールを握って息を合わせることで、絆もより深まります。

3年生の12月には、クラス対抗で柔道納会が行われます。日頃鍛錬し続けてきた心技体の成長を披露し、3年間の集大成としています。

3、自由な校風と自主性の尊重

高等科では、生徒の行動については本人の自主性と自己管理が重んじられています。そのため、校則が厳しいと言われる中等科と比べ、高等科は自由な校則で、携帯電話の持ち込みや染髪、アクセサリーの着用、帰宅途中の寄り道などが自由です。内部進学が前提となっているので、過度に受験勉強に打ち込む必要もなく、勉強以外にも将来に向け、自分のやりたいことに没頭することができます。

ただし、中等科まででも重視されてきた基本的な礼儀や犯してはならないルールを破った場合には、厳しい処罰を受けることがあります。

学習院高等科の内部進学状況

学習院では、幼児教育から大学教育に至る一貫教育によって、「高潔な人格、確乎とした識見並びに近代人にふさわしい健全で豊かな思想感情を培い、これによつて人類と祖国とに奉仕する人材を育成すること」を理念としています。

中等科・高等科と大学は同じ敷地内にあることから、部活動などを通じ、高等科の生徒と大学生が交流することもしばしばあります。

ここでは、学習院高等科から学習院大学への内部進学の状況と、内部進学に向けた対策方法をご紹介します。

内部進学の状況

学習院のホームページでは内部進学について、

上位の学校が定めた進学基準を満たしている児童、生徒は希望により上位校に進学できます。例年、幼稚園から初等科、初等科から男女両中等科へは希望者のほぼ100%が、また、両中等科から両高等科へは約95%が進学します。男子高等科から大学へは55%程度、女子高等科においては女子大学を含め55%程度が内部進学します。

引用元:教育目標・一貫教育の理念|学校法人 学習院

とあり、半数強の生徒が高等科から学習院大学へ推薦で進学しています。

内部進学のための条件

学習院大学への内部進学の基準については、

大学との協定に基づき、高等科での学業成績、実力試験、各学科の指定科目の成績、および出席・操行を審議の上、推薦が決定されます。学業成績については、平均60点以上で、50点に満たない科目が3年次2科目以内であることが必要です。また、実力試験は3年次の9月と1月に2回行われ、その平均40点以上が推薦の基準となっています。

引用元:Q&A|学習院高等科

とのことです。

2年次までの成績は、平均が一定の点数を下回る場合、借点として3年次の成績の平均点から減点されるものの、基本的に進学に影響はありません。しかし、出席状況や素行不良(非行などにより懲戒処分を受けるなど)の場合には、学業成績に関わらず、推薦を受けられない場合があります。

実力試験

内部進学をお考えのみなさんが進学条件を見て、気になるのが「実力試験」のことだと思います。実力試験は、3年次の9月と1月の2回行われる校内試験のことです。

学習院大学に進学を希望する生徒は2回とも、他大学を受験する生徒も、9月の回は受験しなければなりません。1回目は高等と女子高等科それぞれ単独で行われますが、2回目は両高等科で共通の問題で行われます。

内部進学の際の学部・学科の選択

さらに気になるのが、

希望する学部・学科に進めるのか

ということだと思います。実際、他大学の付属校や系列校でも、人気のある学部・学科を希望する場合は一定の基準を設けるなどしている学校があります。

学習院高等科の場合は、内部進学者の学部・学科選択について、

内部進学を希望する場合、3年次の11月下旬に、志望の学部・学科を記入した届けを提出します。これをもとに、第一志望を優先して、各学部・学科への推薦が決定されます。各学科の推薦には定員があり、万が一、一部の学科に志望が集中した場合には学業成績と実力試験の結果を総合して推薦順位が決まりますが、ここ数年、大部分の生徒が志望の学科へ進学しています。

引用元:Q&A|学習院高等科

とあるため、よほど希望が集中しない限りは原則、希望の学部・学科に進めるようです。

内部進学の状況

2023年3月に卒業した生徒の、内部進学の状況は、下記のようになっています。

学部学科推薦進学者総計
法学部法学科2130
政治学科9
経済学部経済学科1353
経営学科40
文学部哲学科111
史学科1
日本語日本文学科2
心理学科5
教育学科2
理学部化学科24
数学科1
生命科学科1
国際社会科学部国際社会科学科1717
合計115
引用元:前年度進学実績|学習院高等科

内部進学者は115名と、卒業生の半分以上が学習院大学へ進学していることが分かります。

他大学との併願

他大学の受験を希望する場合、3年生の11月下旬の定められた日までに、学習院大学推薦辞退届を提出します。したがって他大学を受験する場合には、学習院大学への推薦を辞退する、という形になります。

ただし、外部進学を希望していても、合否が11月下旬までに判明する試験を受験したものについては、不合格であった場合、内部進学を選択することができるようになりました。

学習院高等科から学習院大学への内部進学に向けた対策

内部進学のためには、出席状況や素行だけではなく、各科目平均60点以上で、50点に満たない科目が3年次2科目以内であり、かつ、3年次の9月と1月に行われる実力テストでの平均点が40点以上であることが必要だとわかりました。

各科目の平均が60点以上かつ50点に満たない科目が2科目以内、ということは、日頃から学習にしっかりと取り組み、苦手な科目を作らないようにすることが重要ですね。

そこで、自信を持って内部進学するためには、個別指導塾がおすすめです。

内部進学対策に個別指導塾がおすすめな理由

内部進学に向けた対策で個別指導塾をおすすめするのには、理由があります。大学までの一貫教育を前提とする中学・高校では、内部進学することを前提に、学校独自のカリキュラムを設定している場合が多くあります。

そのため、他の学校とは学習内容や進度が異なっています。そうなると自然と、一斉授業を行う塾とも進度が異なってきます。高等科から大学院への内部進学においては、日頃の学習をいかに定着させているかが重要なのに、塾での学びが学校の成績と結びつきづらく、

「頑張っているのに成績が伸びない……」

「学校と塾の両方の宿題が負担……」

など、お子様が焦りや戸惑いを感じてしまうことも多くあります。

だからこそ、お子様に合わせて個別に進度や内容を決めることができる個別指導塾がおすすめなのです。

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マンツーマンのため、みなさんの学習進度や学力に合わせて指導を行うことができます。

また、実は多くの個別指導塾は、先生1人に対して、2~6人の生徒がつき授業を行っていきます。それでは、先生に教えてもらえる時間にはどうしても差が生まれますし、他の人が気になってなかなか自分の学習が進めない……ということもしばしば。さくらOne個別指導塾は完全マンツーマンなので、集中して自分の学習に取り組むことができます。

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参考サイト

学校法人 学習院ホームページ:https://www.gakushuin.ac.jp/

学習院高等科ホームページ:https://www.gakushuin.ac.jp/bsh/

学習院中等科・高等科ウェブパンフレット2024:https://www.gakushuin.ac.jp/bsh/admission/pdf/leaf2024.pdf

学習院高等科の口コミ・評判 は?【先輩に聞いた】 – 高校スクールナビ:https://school-navi.org/high-school/report/4145

学習院中・高等科 – Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AD%A6%E7%BF%92%E9%99%A2%E4%B8%AD%E3%83%BB%E9%AB%98%E7%AD%89%E7%A7%91