集団指導塾と個別指導塾の違いとは?
塾に行くと言っても、集団塾にするのか、個別指導塾にするのかで得られる成果は大きく異なります。まずは集団塾・個別指導塾それぞれの特徴を知ることが大切ですよ。そして、お子様が集団塾と個別指導塾のどちらに向いているのかを判断してください。せっかく塾に通うのですから、できるだけ効果の出やすいタイプを選択しましょうね。
集団塾と個別指導塾の違い
集団塾 | 個別指導塾 | |
学習スタイル | 塾カリキュラムにしたがって学習を進める | 1人1人のペースに合わせて学習を進める |
学習環境 | 他の生徒と切磋琢磨できる環境 | 他人に左右されずに学習できる環境 |
費用 | 比較的リーズナブル | 講師を選べる分高め |
通いやすさ | 主要駅付近に多いため通塾時間が長くなることも | 住宅地内にも教室が多めで通塾時間を短縮できる |
ここで取り上げた4項目は、集団塾と個別指導塾で大きく異なる点です。では、4項目について詳しくチェックしていきましょう。
集団塾の特徴
集団塾では、塾が定めたカリキュラムにしたがって学習を進めることができます。志望校合格や成績アップを達成するために望ましいカリキュラムが、あらかじめ設定されているのです。指導にあたる講師もプロであるケースが多いです。塾が研究を重ねたカリキュラムに基づき、プロ講師の指導を受けながらレベルアップすることができますよ。
また、集団塾では生徒間での競争意識が高まります。単に同じ教室で授業を受けるだけではなく、毎回テストが実施される集団塾も多いですよ。テストの得点を競い合うことで、より高いレベルに到達しようとする意識を常に持ち続けることができるのです。テストだけでなく、授業前後の休み時間などにも、問題集のわからないところを教え合うなど生徒間での相乗効果が期待できます。
さらに、集団塾は費用がリーズナブルである点もメリットの1つです。一度に授業を受ける人数が多いため、費用が抑えられるのです。集団塾は個別指導塾と比べて数が少ない分、1つあたりの規模が大きめです。そのため広告・宣伝を大規模に行うなどしており高コストなイメージがあるかもしれませんが、生徒数が多いため授業料は個別指導塾より安い傾向がありますよ。
ただし、多くの生徒を同じ場所に集める必要があるため、集団塾の立地地域は主要駅付近が中心です。交通の便が悪い地域に住んでいる場合は通塾時間が長くなりがちですね。もっとも、送迎バスを出してくれる塾もあります。自宅から集団塾に通うためにはどのような方法があるのか一度考えてみてはいかがでしょうか。
個別指導塾の特徴
個別指導塾では1:1~3程度で授業が行われます。そのため、各自のペースに合わせて学習を進めることができますよ。苦手科目の授業はゆっくりと、得意科目はどんどん問題を解き進める、といった緩急をつけることも可能です。
また、他の生徒と競争する必要がありません。個別指導塾は他の生徒と比べて成績が低めの生徒でも、安心して通いやすい学習環境と言えます。幅広い学力の生徒を受け入れやすいのが個別指導塾の特徴です。
ただ、個別指導塾では講師1人に対する生徒数が少ないです。そのため、集団塾と比べると、一般的には割高になります。
その分、通いやすさは個別指導塾のほうが優れている場合が大半です。小規模な個別指導塾であれば住宅地内に立地しているケースも少なくありません。個別指導塾に通う場合は、通塾時間を短縮することができますよ。
集団塾・個別指導塾それぞれの特徴がわかりましたね。そこで気になるのが、お子様がどちらに向いているかです。性格・スケジュール・学力・学習習慣という4つの観点で、お子様が集団塾と個別指導塾のどちらに向いているかを調べてみましょう。
集団塾 | 個別指導塾 | |
性格 | 講師に自ら質問できるような積極性があるタイプ | 周囲の目を気にしがちなタイプ |
スケジュールの余裕度 | 勉強中心のスケジュール | 部活や他の習い事で忙しい |
学力バランス | バランスよく学力を伸ばしたい | 苦手科目や弱点分野の克服、得意科目の先取り等をしたい |
学習習慣の有無 | 自ら計画的に勉強する習慣がある | コツコツ勉強するには管理が必要 |
集団塾向きのお子様とは?
まず、講師に対して積極的に質問できる子は、集団塾に向いています。集団塾では全体のペースに合わせて授業が進みます。そのため、消極的なタイプだと自分がわからない箇所がそのままになってしまいますよ。他の生徒がいても気になる点は積極的に質問できるのなら、集団塾でも問題なく学習を進めることができるでしょう。
勉強中心でスケジュールを立てている子も、集団塾向きと言えます。というのも、集団塾では授業時間が決まっています。そのため、部活などの他の予定が入っていると、通える集団塾や取れる講座が限られてしまいます。スケジュールに余裕が多ければ、塾の決めた時間に通うことができますね。
また、学力をバランスよく伸ばしたい場合には、集団塾がオススメです。塾が求めるレベルに各科目の実力が近づいていくため、苦手科目が生まれにくくなります。また、得意科目ばかりを勉強する、といった悪い習慣が身に着くリスクも低いですよ。
集団塾に通って成果を上げるためには、自ら学習する習慣を身に着けていることが重要です。多くの集団塾では宿題が出され、1週間などの決められた期間内にこなす必要があります。自分から進んで学習しなければ、せっかく授業で聞いたことを十分に理解できないまま時間が過ぎてしまいますね。自ら学習計画を立てられるなら、集団塾を有効活用しやすいと言えます。
個別指導塾向きのお子様とは?
個別指導塾向きなのは、周囲の目を気にしがちなタイプの子です。周囲の目を気にしていると、集団塾ではなかなか質問ができないはずですね。わからないところがそのままになってしまうと、確かな学力を身に着けることはできません。個別指導塾であれば、周囲の目を気にせず講師に質問しやすい環境が整っています。また、講師と生徒の距離が近いため、メンタル面でのサポートも期待できますよ。
また、スケジュールに余裕がない、と言う子も個別指導塾に通うと良いでしょう。個別指導塾では生徒ごとにスケジュールを設定できます。そのため、部活やほかの習い事と時間帯が重ならないように工夫しながら塾に通うことができるのです。定期テスト前は授業の回数を増やすなど、比較的柔軟に塾通いの日程を設定できる点も個別指導塾のメリットです。
特定の科目が苦手...といったケースも、個別指導塾に通うべきですよ。個別指導塾では、苦手科目や弱点単元を集中的に学ぶことができます。あくまでも1人1人のニーズに応じた授業ができるからです。したがって、「何とかして苦手を克服したい」、「得意科目を一気に伸ばしたい」などと考えている子は、個別指導塾向きでしょう。
さらに、学習計画を自分で立てられない子は、個別指導塾に通うほうが良いです。というのも、集団塾では1人1人の学習計画を立てるところまでは面倒を見てくれません。いっぽう、個別指導塾だと生徒1人1人に合わせた教材を使ったり、宿題の分量調整をしてもらったりすることができます。自宅学習のやり方がよくわからないときも、講師に気軽に相談しやすいです。コツコツ勉強を継続できそうにない子は、個別指導塾向きと言えますね。
集団指導塾と個別指導塾の違いまとめ
集団塾と個別指導塾は、どちらも「塾」ではあるものの、大きく異なる存在です。そのため、お子様によって向き・不向きがありますよ。ぜひお子様にあったタイプの塾を選び、効率よく学習の成果をあげていきましょう。