多摩大学目黒中学校の入試問題傾向と受験対策
緑豊かな都心、東京都目黒区に位置する多摩大学目黒中学校。1967年に創立された伝統校でありながら、常に新しい教育を取り入れ、時代のニーズに応え続けています。生徒一人ひとりの個性を尊重し、能力を最大限に伸ばせる環境を提供しています。
リラックスした雰囲気で知られる多摩大学目黒中学校は、多摩大学付属ではありますが、他大学への進学者が90%にものぼる一貫校です。内部進学の推薦権利を持ったまま他大学の受験が可能です。
本記事では、多摩大学目黒中学校の特色や入試問題の傾向および受験対策について解説します。
多摩大学目黒中学校の概要と特色
多摩大学目黒中学校を目指して入試を突破するには、どのような学校なのか改めて知る必要があります。学校ごとに求める生徒像や教育内容は異なるため、合格するためには、学校の特徴をしっかりと理解し、準備を進めることが重要です。
基本情報
住所 | 東京都目黒区下目黒4-10-24 |
TEL | 03-3714-2661 |
生徒数 | 約335名(男248名、女87名) |
系列校 | 中学・高校・大学・短大 |
偏差値 | 42~60 |
アクセス
- JR山手線・東急東横線・東京メトロ南北線・都営三田線「目黒駅」より徒歩12分
- 東急東横線・東京メトロ日比谷線「中目黒駅」よりスクールバス運行
教育方針
創立者の田村国雄の「質実清楚・明朗進取・感謝奉仕」の精神を継承して、「温かさに満ちた伸びやかな」校風。日頃の授業や学校行事、さらにクラブ活動を通じて心豊かな人格形成を目指しています。
また、「つねに進化し続ける学校」を掲げ、生徒一人ひとりが自分らしく夢に向かって邁進できる人材を目指した教育が理想としています。
- 多摩大の建学理念「国際性」「学際性」「実際性」を柱に据えて、内部進学による6年間の中高一貫教育を実践。
- 素晴らしい仲間とともに学生生活を心から楽しみながら、目標達成を目指す
学習指導
多摩大学目黒中学校の学習指導は、以下のポイントに焦点を当てています。
生徒のレベルに合わせた教育環境
多摩大学目黒中学校では、内部進学を行い6年間にわたる一貫教育を実践しています。一貫校のメリットを活かし、各生徒個人のレベルに合わせた学習環境が整っているのです。
まず、生徒は中学校から高校までの期間を通じて、基礎から応用までの幅広い学習を展開します。たとえば、高1までの到達度に応じて、進学クラスや文系クラス、理系クラスに分けられる学習環境が整備されており、生徒は自身の目標に合わせて進路を選択できます。
また、多摩大学目黒中学校の大きな特徴といえるのが、SSL(Super Students Learning Center)です。早朝や放課後に利用できる自習室があり、生徒は自主的に学習を進め、学力向上を図ります。指導員が常駐しており、適切なアドバイスや学習計画のサポートも行います。
国際教育
国際教育も多摩大学目黒中学校の特徴の一つです。
ネイティブ教師による英語授業はもちろん、国際交流や語学研修、海外留学も積極的に実施しています。
国際性を重視し、異文化理解や国際交流の促進をします。生徒は国際的な視野を持ち、グローバルな社会で活躍できる力を養うのです。
多摩大学目黒中学校は、生徒一人ひとりの成長を大切にし、多様な学習機会を提供しています。
進学実績
内部進学後の進学実績は、国公立の東京工業大学や東京農工大学、筑波大学、横浜国立大学、東京海洋大学などに複数の合格者がいる点が特徴として挙げられます。
また、難関私立大学と呼ばれる早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、学習院大学などにも多くの生徒が進学しています。
ほかには、成蹊大学や成城大学、専修大学などへも進学し通学中です。
海外大学への進学実績も伸びており、University of Illinois Chicago、University of Washington、University of Sussexなどにも合格者がいます。
多摩大学目黒中学校は、向上心を持ち続けて学ぶ環境を提供し、妥協のない大学進学を実現しています。
学校生活
生徒と教員の間を結んでいる強い信頼関係が多摩大学目黒中学校での学校生活を支えています。日常の学校生活の中で教員が生徒と多くふれあうことで些細なことでも相談できる相手になっているのです。
多摩大学目黒中学校では、部活動も教育の一環とされ「文武両道」の理念のもと積極的に活動しています。文化部20部、計50部以上の部活動があり、中でもサッカー部、バスケットボール部、バレーボール部、剣道部、弓道部、水泳部は全国大会の出場経験もあります。
また、既述のように国際教育を重視しており、中3で行われる修学旅行はオーストラリア。さらに語学研修プログラムを利用すれば中高の6年間で最大5カ国の訪問が可能です。
学費
多摩大学目黒中学校の初年度納入金の合計は以下のとおりです。
入学金 | 250,000円 |
授業料(年額) | 444,000円 |
施設設備費(年額) | 120,000円 |
諸経費(学校指定品・旅行積立金他) | 430,000円 |
合計 | 1,244,000円 |
2024年度入学者の学費となります。変更や追加がないか事前の確認をおすすめします。
多摩大学目黒中学校の入試情報
多摩大学目黒中学校は以下の2つの入試を行っています。
- 進学コース
- 特待・特進コース
多摩大学目黒中学校の入試問題は4科目ともに基礎学力を試す傾向ですが、特待・特進コースでは、応用問題も多く含まれています。
ここからはそれぞれのコースの詳細について紹介します。
進学コース
多摩大学目黒中学校の進学コースの入試には、以下の2回の試験があります。
- 進学コース第1回(募集人員2回合計で34名)国語・算数の2科目もしくは国語・算数・理科・社会の4科目
- 進学コース第2回(募集人員2回合計で34名)国語・算数の2科目もしくは国語・算数・理科・社会の4科目
進学クラスは、1年次に教科書程度の基本事項を繰り返し土台固めを行い、2・3年次にはMARCHレベルの入試問題に対応可能な学力を身につけます。
高2以降は文理に分かれ現役合格を目指します。
出願資格は受験年の3月に小学校卒業見込みとなっており、特にほかに条件はありません。
成績によっては特進クラスに編成される場合があります。また、進級時に特待生審査があり、基準を満たすと特待生として1年間の授業料が免除されます。
特待・特進コース
特待・特進コースの入試は、以下の5回の試験があります。
- 特待・特進コース第1回・第2回(募集人員5回合計で特待20名・特進60名)国語・算数・理科・社会の4科目
- 特待・特進コース第3回・第4回・第5回(募集人員5回合計で特待20名・特進60名)国語・算数の2科目
特待合格者は特進クラスに編成され、入学金および成績により3年間または1年間の授業料が免除されます。(1年間の授業料免除の場合は進級時に継続審査があり。)
特進合格者は特進コースです。進級時に特待生審査があり、基準を満たすと1年間の授業料が免除されます。
多摩大学目黒中学校の入試問題の傾向と対策
多摩大学目黒中学校の受験を突破するには、入試問題の出題傾向を把握して対策を取る必要があります。
国語
物語文と説明文の読解が2題と漢字の読み書き・部首・慣用句といった問題構成です。物語文は場面と状況に関して、説明文は指示内容と内容合致の設問です。
また、文章中の語句の意味や慣用表現、熟語の問題が多く出題されています。特待・特進コースでは記述問題も一部出題され文意説明が問われます。表現力はもちろん正確な読解力も欠かせません。
全体的には基礎力重視の問題です。特待・特進コース、進学コースともに50分試験の100点満点です。
算数
算数試験は大問5題で、計算問題、応用小問、応用問題の構成です。各単元の基礎問題の反復練習が必要です。応用問題は、平面・立体図形、規則性、グラフ問題が頻繁に出題されています。
特待・特進コース、進学コースともに50分試験の100点満点です。
特待。特進入試は最後まで解けるように配慮されています。時間配分を考え見直しもしっかり行いましょう。計算問題や一行問題など、基本的な知識や計算力を見る問題で確実に得点できるように練習を積んでおいてください。
理科・社会
理科は各分野からバランスよく出題されています。実験や観察をテーマにした問題がよく出題されています。基本的な問題が中心です。基礎知識を身につけておきましょう。
社会も各分野から均等に出題されています。問題数は少ないものの、1問当たりの配点が大きくなります。ケアレスミスを防止するために余った時間で見直しましょう。
2科目合わせて50分試験で各50点満点です。
多摩大学目黒中学校合格に向けて早めに対策を
多摩大学目黒中学校の入試は、国語、算数、理科、社会の問題で構成されています。合格には、基礎学力に加えて、論理的思考力や表現力、そしてコミュニケーション能力などが求められます。
対策としては、以下のことが重要です。
過去問題に慣れること。
基礎学力をしっかりと固めること。
論理的思考力や表現力を養うこと。
特待や特進コースを目指す場合は、より高度な学習と難関大学への合格への強い意志が必要です。
準備を早めに始め、計画的に学習を進めることが重要です。
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