立川国際中等教育学校の特色と入学するための受験対策
はじめに
中学受験を目指す場合、かなり早くから進路について考える必要があります。
多様な校風や充実した、学習環境が揃う私立・公立の中高一貫校。お子様にはどんな学校が合っているのか、頭を悩ませている方も多いかと存じます。
都立の中高一貫校は、多様なカリキュラム、学費が安いことや、充実した学習環境、特色ある校風などが魅力です。一度選択肢として検討してはいかがでしょうか。
学校の特色
今回ご紹介するのは、都立中高一貫校の一つ、立川国際中等教育学校です。人種や国籍など、様々なバックグラウンドを持つ生徒が在籍するなかで切磋琢磨できるという本校。
この記事では、東京都立川市にある立川国際中等教育学校(男女共学)を志望される方、親御様へ向けての学校情報と、合格を勝ち取るための受験対策についてお伝えします。
教育目標
立川国際中等教育学校の教育目標は「国際社会で貢献できるリーダーとなるために必要な学業を修め、人格を陶冶する」です。
校名に「国際」の2文字を冠し、国際社会に貢献できるリーダーの育成を目指し、幅広い教養教育と充実した英語教育、多彩な国際教育を推進しています。
カリキュラム
立川国際中等教育学校の学習の特色は「国際教育」と「教養主義」です。
国際教育
立川国際中等教育学校では、一般枠で入学した生徒と帰国枠で入学した生徒が、授業や行事、部活動など学校生活のすべての場面で一緒に活動します。
また、英語の授業時数とネイティブの先生の人数が多いのが特徴です。英語発表会や英語合宿、文化祭における英語劇、オーストラリアへの海外研修旅行など、授業で身に付けた英語力を活用する機会も多くあります。
海外からの留学生との交流や本校在校中に海外へ留学する生徒もおり、学校にいながら世界を身近に感じることができる特色のある学校です。
教養主義
6年間の学校生活の中心となる授業では、主体的・対話的な深い学びに基づいた学習指導を展開しています。生徒の課題発見、解決能力や言語的表現能力などの多様な能力の育成を図り、教養と知性溢れる生徒の育成を目指しています。
また、幅広く高度な教養を身に付けるため、5年生まで理系・文系に分けることなく、すべての生徒が、すべての教科・科目を学びます。
生徒の興味・関心や能力に応じ、前期課程で高等学校相当の学習内容を発展的に学習するなど、中高一貫教育を最大限に活用し、将来の飛躍の基礎になる学力を身に付けます。
研究・行事・体験
体育祭、紫翠祭(文化祭)、合唱祭、芸術鑑賞教室などの行事のほか、
英語合宿(2年)
短期留学生受入
海外研修旅行(5年)
イングリッシュ・サマー・セミナー(前期課程)
インターンシップ(4年)
国際交流セミナー
国内研修旅行(3年)
英語村(1年)
国際理解教育講座(1年)
ケンブリッジ英検(1~4年)
英語発表会(前期課程)
米国エンパワーメント・プログラム(3・4年)
といった、国際色豊かな行事がとても多いです。
自分の好きな本を紹介し、ディスカッションする、ビブリオバトル(後期課程)という行事も。
クラブ活動
19の運動部と9の文化部があります。毎年都大会に出場している陸上競技部のほか、英語でのディベートやディスカッションを鍛えられる英語部などもあります。
前期課程(高校)と後期課程(中学)が一緒に活動している部と、そうでない部があります。また、一般枠の生徒と帰国枠の生徒は一緒に活動するのが大きな特徴です。
卒業後の進路
令和3年度卒業生では東京大学の4名を始めとし、東京外国語大学などの国公立大学や、早慶上理、MARCHなどの大学に多数が進学しています。
令和3年度卒業生の大学合格実績で最多だったのは、明治大学の32人でした。
学校アクセス
- JR立川駅北口・多摩都市モノレール立川北駅下車、12番乗り場より
- 立川バス「北町」行で「立川国際中等教育学校」下車(所要時間約12分)
- 立川駅徒歩18分
制服
制服はブレザースタイル。スラックス、スカート、ネクタイ、リボンは性別に関係なく選べるのが特徴です。
入学試験について
都立中高一貫校では、入学者決定にあたって学力検査は行わず、各校の特色、育てたい生徒像などに照らし合わせた適性検査を行います。
日程と受検料(令和4年度入学)
出願受付 令和4年1月12日(水)から令和4年1月18日(火)まで
検査 令和4年2月3日(木) 午前8時30分集合
適性検査Ⅰ/ 午前9時~午前9時45分
適性検査Ⅱ/ 午前10時25分~午前11時10分
◎受検料は2,200円
出願方法
郵送(出願受付期間に、立川郵便局に必着(郵便局留))により受付
学費
前期課程では「義務教育」のため入学料及び授業料はかかりません。また、教科書も無償
配布ですが、制服代や学年積立金や給食費などを合わせて、前期課程3年間で700,000円ほどかかります。
※学年積立金とは、教材費、行事費、宿泊行事積立費、模試代等です。
後期課程では、3年間で授業料が約350,000円がかかるほか、制服代、教材費、学年積立金などとして別途約330,000円がかかります。
立川国際中等教育学校の受検
立川国際中等教育学校の入試形態には「推薦枠」はなく、いわゆる適性検査型入試のみで、面接試験は行いません。
立川国際中等教育学校の受検は、小学校からの報告書、適性検査の点数の合計で合否が決まります。報告書点と筆記試験の配点比率は2.5:7.5です。
適性検査について
都立中高一貫校の受検(受験)は適性検査と呼ばれます。この適性検査は共同で作成した問題と各校で独自に作成した問題との組合せにより実施しています。
立川国際中等教育学校の適性検査は、適性検査Ⅰ、適性検査Ⅱの2教科を実施します。2つの検査のうち、適性検査Ⅱの比重が重く、確実な得点力が必要といえるでしょう。
適性検査Ⅰ
適性検査Ⅰは立川国際中等教育学校の独自作成問題を使用しており、国語の記述問題タイプです。
大問は1題、小問3題の構成で、毎年説明文や論説文を題材としています。直近の年度では、文章中の内容説明をさせる問題2題(35~45字と70~80字)と、文章の内容を説明しつつ自分の意見を入学後の生活に絡めて述べる問題(360~400字)が出題されています。
テーマについては国際関係に限らず、私立中学の国語でもよく出題される作家の作品が多くなっています。
文章を正確に読み取って文中から抜き出す訓練、作文の指示に従って考えを400字程度にまとめる記述対策が必要になるでしょう。日頃から本をたくさん読むこともプラスに働くでしょう。
適性検査Ⅱ
適性検査Ⅱは都立中の共同作成問題を使用します。近年は大問3題の構成で、内容は、算数・理科・社会から出題されます。
データや資料を読み解く力、分析・判断し自分の持つ知識と合わせて論理的に考察し、表現する力が必要です。
算数の図形や規則、理科や社会の資料やグラフを読み解く訓練を行いましょう。まず必要となるのは各科目の基本的な知識です。基礎をしっかりと固めることを目標に取り組んでください。
適性検査Ⅱにおいて、特に重要なのが理科から出題される大問3。他の大問より得点の比重が重くなっています。
大問3は、いわゆる「対照実験」の問題です。仮説を確かめるために条件を複数に分けて、その結果に影響する条件かどうかを設問中の図やグラフなどから判断します。実験結果からの予測や仮説を立てる能力や、それを論理的に表現する力が大切です。
時事問題や社会問題がベースになる問題が出題されることがありますので、日頃からニュースや新聞を読んだりと、社会に対するアンテナを高くしておくのがおすすめです。
立川国際中等教育学校
立川国際中等教育学校は、多様なバックグラウンドを持つ生徒が切磋琢磨できる環境があるのが特色のようです。
英語の授業やネイティブの先生の人数が多く、身に付けた英語力を英語発表会や英語合宿、文化祭における英語劇、オーストラリアへの海外研修旅行など、活用できる機会も多くある学校ですね。
しかし、英語に偏らず、数学などでも難度が高い教科書を使って、勉学に励んでいます。
立川国際中等教育学校は、令和4年度では、6月、10月、11月に学校説明会が開催される予定です。立川国際中等教育学校に興味を持った方は、ぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。
立川国際中等教育学校の受験対策
このように立川国際中等教育学校の過去問題を見ていただくと分かりますが、ほとんどが記述式の出題形式です。
また、論理的な思考や、課題を読み取って表現する力が必要だと分かっていただけるかと思います。記述式の問題対策として大切なのは、とにかく量を書いて、都度添削を受け、適切なフィードバックを受けることです。可能であれば、個別の指導を受けることが望ましいでしょう。
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