中学生のための都立高校入試対策:図形の証明問題
高校入試の数学の問題で正答率が低いのが図形問題です。
中盤以降はすべて図形問題という学校も多いと思います。
受験では「数学を制するものは受験を制す」と言われるほど、数学が一番差のつく科目になっています。
図形を制し、数学で得点を稼げるようなアドバイスをしていきます。
今回は図形の証明問題にポイントを絞ってお伝えしていきます。
過去問は10年分は解きましょう
これはどこの学校を受けるかを問わず言われることです。
過去問10年分を解けば、どのくらい時間がかかるのか、そのくらいの難度の問題が出るのか、どんな傾向があるのかがわかります。
例えば、2010年の東京都立高校の入試問題は合同の証明問題よりも相似の証明問題の方が多かったです。
その傾向は翌年はさらに強まり2011年は圧倒的に相似の証明問題が増加しています。
証明問題を出題せずに図形の記述問題を増やした学校もあります。
必ず過去問を解いて確認をしておきましょう。
中間点は必ず取る
証明問題は基本的にマルかバツかではなく、1点なりの中間点が存在します。
1点で本番の入試の順位が20番以上変わってくると考えると、この中間点は重要です。
数学はどこの県の高校入試問題を解いても時間内で全部の問題を解くのは至難の業になります。
もしも時間が厳しくなっても証明問題の中間点は取れるようになりましょう。
特別な証明問題は出題しにくい
2010年、2011年の都立入試問題を分析すると、合同・相似以外の証明問題は3問しか出題されていません。
基本的には円がらみの合同・相似証明問題を練習しておけばほぼ突破できます。問題集で練習しておけば必ず中間点はとれます。
一見、合同か相似かどちらを使用するのかわからないようになっている問題もあります。
また、平行四辺形がらみの証明も時々出題されるので、平行四辺形になるための条件や定義・定理は確実に押さえておきましょう。
正答率が物凄く低い証明問題はあまり出題されていません。証明問題は得点源にしていけるようにしておきましょう。
頭が止まったら図形の性質を思い出しましょう
入試問題を実際に解いていて手が止まる場合があります。
大切な図形が見えていないことが原因です。
大きく分けて3つの図形がポイントになります。
①正三角形
60°ときたら正三角形を探します。
②直角三角形
三平方の定理と絡んでよく出題される図形です。
円の中に必ずと言っていいほど登場します。
直径が結ばれている場合は特に注意が必要です。
③二等辺三角形
この図形をいかに早く見つけられるかで証明問題だけでなくその他の図形問題の突破スピードが変わります。
円の中には二つの角が等しくなる三角形が複数登場したり、半径同士が等しいことに気づけずに二等辺三角形を見落としたりしがちです。
入試の図形問題は困ったら「二等辺三角形」を探せと言われるぐらいです。過去問を解く際も意識して探して反応してください。
証明問題は絞って考えやすいです
三角形と三角形の合同や相似の証明問題の場合、かかわってくる辺は3本のみ。角は3つだけです。
その中から等しいものを探し出せばいいので、目標を絞って考えやすくなります。
文章問題よりも遥かに解きやすいです。
ただし、過去問を解くとよくわかりますが、三段論法というテクニックを頻繁に使用します。
例 ○=△ □=△ よって○=□ という考え方です。四段になる場合もあります。
右辺が単純に△のような感じではなく、90°−△のような加減法の多項式になる場合もあります。
この辺りの問題をたくさん練習しておくと、似たような問題が出題されますので得点がとりやすくなります。
まとめ
証明問題はその他の空間図形に比べると易しい問題が多いです。
過去問を解いて書くスピードも含めて鍛えておきましょう。
常に本番を意識して速く書ける練習をしておきましょう。