東京都立高校入試対策【数学編】

都立高校入試の数学は、他の5教科の中で最も対策が立てやすい科目です。
志望校にもよりますが、70点を取れれば問題なく合格を狙えるでしょう。その70点を取る対策が最も簡単な科目が数学です。

1.配点

平成27年度入試の各大問の配点は以下のようになっています。

大問1 46点
大問2 12点
大問3 15点
大問4 17点
大問5 10点

この配点は、2010年代に入って一度も大きな変化はありません。
そのため、どこをやれば何点取れるか、明確に判断がしやすいと言えます。

また、各大問の出題範囲も、配点と同様に2010年代に入って一度も変わっていません。自分が過去問を解いていて正答出きなかった分野があれば、そこを対策するだけで本番の点数に直結させることができます。

2.大問1 小問集合

大問1は、小問集合と呼ばれるものです。四則演算、方程式、連立方程式、円周角の定理、確率といった単なる計算問題が複数出題されます。また、(7)では作図が出題されます。出題される問はいずれも簡単なものが多いですが、作図や円周角の定理や平行線の性質を使う図形の問題が出る(6)では正答率が少し落ちる傾向があります。

簡単な計算問題がほとんどですが、1問あたりの配点は他の大問の(1)と同じく5点です。
つまり、この大問での間違いをなくすことで、簡単に点数を上げることができる、ということになります。
また、他の大問を解く上でも、この大問で正確に計算できるようになっていることは有益です。高校受験数学の勉強は、この小問集合で作図を除く8問を間違えずに解けるようにすることから始めるのがよいでしょう。

(1)は正負の数、(2)は文字式、(4)は一次方程式、(5)は連立方程式の計算であり、これらは中学1、2年生で学習します。受験学年になる前に勉強を始めるならば、これらの問題から取り組みましょう。また、(7)は確率、または資料の整理から出題され、直近3年間では資料の整理2回、確率1回となっています。

3.大問2 規則性、数式の証明

この大問は最も都立高校入試っぽい大問です。
その特徴は、読まなければいけない文章が多いことです。また、この大問は出題の予想が立てづらく、対策がしづらい問でもあります。本番でこの問題を前にした受験生は、場合によっては多くの時間を使ってしまうでしょう。時間配分や対策のしやすさを考えると、この問を解くよりも、先に大問3、4を解くことをオススメします。

(1)は計算をするというより、与えられた文章の規則通りに答えを見つける問題です。
例えばタイルを使って図形を作るような問題では、問題の文章通りに自分で問われている図形を余白に書き、それを数えて正答を出すなど、しっかり図を描いて丁寧に解きましょう。(1)に限って言えば、計算で出さなければいけなかったり、規則を見つけたりする必要はないので、落ち着いて解けば必ず正答にたどり着きます。

(2)では、(1)の文章を作り変えた問で、数式の証明をします。証明に使う式を出すまでが難しく、それさえ出せてしまえば難しいことはありません。

しかし、先述のように、どのような式が出されるかは、当日その問題を見るまで分かりません。目標点によっては、(1)のみを解いて(2)には手をつけない、といった解答戦略も重要になるでしょう。

4.大問3 関数

大問3では関数を使った問題が出題されます。関数の形は一次関数のみの場合もあれば、二次関数(二乗に比例する式)と一次関数の複合問題である場合もあります。

どちらの場合も、(1)、(2)は共に関数の基礎知識として座標や変化の割合を問う問題で、是非とも必ず解ける問題にしておきたいところです。(3)は面積を応用する問題で、(1)、(2)に比べれば大幅に難易度が上がります。

学校では方程式を「xがただ一つ決まると、yがただ一つ決まる関係の式」と習いますが、特に一次式ではその逆でxを求めてもよいということや、切片、傾き、変化の割合といった用語、一次関数の式の求め方を復習しておきましょう。

二次関数は中学3年生で習うので先取りするのは難しいかもしれませんが、一次方程式は中学1、2年生で習うので、早いうちから復習しておきましょう。

(1)と(2)は出る問題が決まっているので、大問1を解き終えたらまずはここから解きましょう。大問1の(9)以外と大問3の(1)、(2)だけで50点が取れます。

5.大問4 平面図形

大問3までは関数での計算がほとんどでしたが、大問4と5は主に図形の問題です。大問1で円周角の定理を使っていない問が出ている場合、円を使う問になる傾向が強いです。

円が出たら、まずは(1)では円周角の定理が使える状況を作りましょう。当然、円周角の定理とその逆は正しく扱えるようになっている必要があり、円の性質の復習が重要になります。また、この大問では証明が出るので、三角形の合同条件、掃除条件をよく復習しておきましょう。

見落としがちなのは、二等辺三角形が出る時です。二等辺三角形は、円の異なる半径2本と円周の交点、円の中心を使っても作られます。特に、同じ大きさになる角度が書かれておらず、他の条件から図形が二等辺であることを求める問題もよく出ます。

証明問題は、解答の型が決まっています。そのため、解答の型を覚えるために、証明問題の解答を見ながら書き写して型を理解することも、点数アップにつながります。

6.大問5 立体図形

大問5では立体図形を解きます。立体図形の問題は、立体のまま解こうとせず、必ず必要な部分を切りだした平面図形を自分で描きましょう。それができないと、正しく問題を解くことが出来ません。

また、「立体図形」ではあるものの、(1)ではその立体を切った断面を考える問題となるため、ほとんど平面図形として考えることができます。また、高さを求める時等に三平方を使うこともあるため、必ず三平方の定理の復習もしておきましょう。

立体の体積を求める問題が必ず(2)に出題されます。錐体の1/3にする計算を忘れることがないように、必ず見直しをしましょう。

大問5は、大問3、4に比べ、いくらか難しい問題であることが多いです。70点を目指す場合でも、大問2の(2)、大問3の(3)、大問4の(2)の②と共にこの大問を丸ごと解答しなくても目標に届くことが出来ます。数学が苦手な場合は、この問題以外を確実に取れるように塾で勉強しましょう。