学習院女子高等科の特色と内部進学対策
学習院女子高等科から大学受験をお考えですか?学校の特徴や教育方針、カリキュラムなど、一通り読んでみましょう。また、大学進学のためのアドバイスや、内部進学の準備に役立つ情報も紹介しています。
スムーズに準備を進めるためにも、ぜひ最後まで読んで、情報を活用してください。
学習院女子高等科の特色
学習院女子高等科の特色や教育方針やカリキュラムについて紹介していきます。
学校アクセス
東京都新宿区戸山3丁目20−1
- JR山手線・西武新宿線 高田馬場駅 徒歩約15分
- 東京メトロ副都心線 西早稲田駅3番エレベーター口 徒歩1分
- 東京メトロ東西線 早稲田駅 徒歩約10分
教育方針
学習院は、1847年(弘化4年)に京都御所前に創設された「学習所」が始まりです。学習院女子中等科・高等科そのものは、1885年(明治18年)に設立された華族女学校を母体としています。
「時代の女性にふさわしい品格と知性を身につけること」を使命として、生徒の多面的な能力の育成を目指してきました。生徒たちは「ダイヤモンドの原石」にたとえられ、ダイヤモンドのように、他のダイヤモンドに囲まれて共に輝きながら成長していくことを推奨しています。
人生の最盛期である中学・高校時代を通じて「自分より優れた友人」を得、同様に仲間に対しても「自分より優れた友人」となり、協力とライバルが共存する学校生活が可能です。
学習
学習院女子高等科の教育・学習理念は、「本物に触れる 過程を大切にする 表現力を身につける」を提唱しています。本物を体現するために、生徒たちは自ら発見し、熟考し、仲間とのつながりを築き、言語能力を磨く機会を何度も与えられます。
知識を活用することが重要であることを理解し、6年間のプログラムでは、進歩の速さではなく、細部の量に焦点を当てた学習カリキュラムで構成されています。
学校生活
「正直」と「思いやり」、これは「忠恕(ちゅうじょ)」とも呼ばれ、学習院女子高等科の生活に欠かせない基盤の一つとなっています。生徒が自分の行動を振り返り、自分の行動に誠意を持ち、他人を思いやることを奨励し、動機づけるものです。
また、個人の価値を認め、他者への優しさを示すことを学びます。委員会、クラブ活動、行事などでは、生徒が自ら考え、工夫することで、生徒の自主性を尊重する方針です。生徒の自主性を尊重し、行動させることで、豊かな経験を積み、社会に貢献できる人材に育てています。
中等科・高等科では、自分の個性を掘り下げ、自分自身を発見することが許される空間が用意されています。その雰囲気は、人と人との付き合いを深く形作っていきます。緑豊かなキャンパスで、自分の主義主張をしっかりと確立できる環境です。
学校のカリキュラム
6年一貫教育
学習院女子中等科・高等科は、現代社会を生きる女性として必要な知的・人格的資質を養い、社会に積極的に貢献することを目的としています。6年の学習計画では、基礎・応用・進級の3つの段階を設けています。
中1・中2 基礎課程
生徒が学力を伸ばすことの重要性を理解し、教育の喜びを見出し、際立った知的能力を養うことができるような教育環境の整備を進めています。
中3・高1 応用課程
基礎課程より一週間あたりの座学が多く、国語5〜6時間、数学5時間、英語4〜6時間です。また、授業だけでなく、実験や実習を行うことで、個人が自律的に考えることを促す主体的な教育を行っています。
高2・高3 発展課程
大学進学を目指したコースで文系・理系があります。それぞれに幅広い科目を選択可能です。医歯薬系から芸術系まで、学習院大学・学習院女子大学以外の大学進学にも対応できる環境が整っています。
高等科のカリキュラム
学習時間と単位
- 1年の教育課程(週34時間 33単位)
- 2年の教育課程(週34~32時間 34~32単位)
- 3年の教育課程(週34~32時間 35~33単位
カリキュラム例(高校1年)
ドイツ語・フランス語
高校1年生からは、ドイツ語とフランス語のどちらかを選択することができます。高校II・III部では、ネイティブスピーカーによる授業が行われ、初めての外国語を学ぶことができます。在学中に資格を取得したり、中級レベルの大学への進学も可能です。
工芸
木や粘土、金属などの素材を用いて、日常的に実用に耐えるものを製作することができます。陶芸用の電気窯やさまざまな木工機械など、設備や器具も充実しています。中等教育3年次には、生徒の理解力と能力を生かして、思い通りのものを製作可能です。
書道
日本には、目を見張るような漢字の文字があります。この漢字を上手に書けば、強い感情を表現することが可能なはずです。
小さな筆で丁寧に滑らかな線を描くには、筆の先に意識を集中させることも必要です。百人一首などの古典文学を小さな筆で刻む喜びは、感動的な体験となることでしょう。
日本画
日本画の美しさは、その清らかなイメージと華やかな顔料に由来しています。本講座では、動植物の写生を通じて、従来の技法や情緒、直感で物を鑑賞できるようにし、豊かな人間性を育むことを目的としています。
西洋画
高校Ⅰでは、石膏模型や無生物の形を木炭でスケッチすることで、芸術的な技法に親しんでもらいます。高校 IIでは、油絵具を使った静物画の技法を学びます。
高校Ⅲでは、これまで習得したことを踏まえ、油絵具を自在に使いこなし、思い通りの絵を描けるようになることを目指します。
器楽
バイオリンやビオラは、高等科の初年度に楽器の持ち方、手入れの仕方、ボウイングなどの演奏の基本を学びます。その後2年間は、チェロやコントラバスの初心者と弦楽器経験者が弦楽合奏団を、管楽器経験者が吹奏楽団を結成する形が恒例です。毎年、八重桜祭や卒業式でその成果を披露しています。
声楽
イタリア語、ドイツ語、日本語、オペラ曲、ミュージカル曲、メインストリーム曲など、幅広いジャンルの音楽を学び、ソロ、グループ、コーラス、累積コーラスの発声に重点を置きます。
高校2〜3年では、発声練習や呼吸法など、さらに専門的なスキルを身につけます。仕上げとして、学内演奏会、八重桜祭、入学式でその成果を発表するのが恒例です。
被服
伝統的な平面デザインの衣服である「ひとえゆかた」を製作し、卒業制作として自主制作を行います。
保育
家庭基礎を学ぶことで、子どもの世話に関わる実践的な能力を発揮できるようになります。また、想像力を働かせながら、知育玩具などの子どもの文化財を作り上げていきます。
食物
中等教育での食育をベースに、より多様な調理形態を探求し、季節の風物詩を取り入れていきます。実習は少人数制で行われ、参加者それぞれが自信をもって正確に食事を作ることができることが狙いです。
高校3年生では、季節の行事に参加するための調理法、添加物の少ない健康的な食事の作り方、高齢者に合わせた減塩食の基本に戻るなど、良い食生活の理解を深めることができます。これらの知識は、バランスのとれた栄養価の高い食生活を実現するために、ライフスタイルの選択に生かすことが可能です。
学習院女子高等科の内部進学について
推薦の可能性を判断するための点数は、高校1・2年生の点数と、高校3年生の夏期・冬期テストの点数の組み合わせから算出されます。
学習院女子では、内部推薦に必要な試験の点数区分や平常点、内申点を明らかにしない方針をとっているのが特徴です。
内部進学(推薦)ができる成績
学習院大学へは、平均点に満たないと内部からの推薦は難しいようですが、多くの場合、平均点を超えていれば本人の希望通りに進学できます。ただし法律や心理学などの特定の分野では、ある程度の点数が必要です。
学習院大学と学習院女子大学への内部進学状況(2022.4.13時点)
学習院女子高等科の内部進学対策
学習院女子高等科の内部進学を果たすためには1年からテストや授業等で平均以上の成績が必須であるため、科目別のテスト対策方法を紹介します。
数学
優秀な成績を収めるためには、教科書の内容を理解し、活用することが不可欠です。問題集にある「体系数学」は非常に複雑で、暗記だけでなく、途中の式を理解し構成する能力も必要です。そのため、数学の能力を磨き、多角的に問題を考察する能力を身につける必要があります。
理科
化学や物理では、概念を十分に理解するために、実験が不可欠です。理論と実験結果を結びつけ、正しい順序で覚えられるようにすることが大切です。生物学や地質学などの試験対策では、与えられた時間を有効に使い、試験に出やすい授業で習ったことを復習することが大切です。
社会
伝統的な教えや暗記した事実だけでなく、大局的に理解する知的思考を見いだすことが重要です。主要なポイントを記載したノートまとめを行い、優得点につなげるアウトプットが欠かせません。
国語
漢字や語句を理解し、文章を理解することに加え、自分の考えを効果的に伝え、表現することが必要です。まとまりのある文章を作る意識は欠かせません。
受験を突破するためには、古文・漢文に力を入れる必要があります。高校3年生で1年間かけて学習する有名な古典「源氏物語」は、内部進学のための入試科目の範囲に入ります。
英語
勉強が遅れている人は、基礎に立ち返り、その概念を強化することが最も重要です。授業や教材に目を通し、テストの準備を十分にすることで、点数を大きく伸ばすことができます。
英語1、2、3、リーディング、ライティング、コミュニケーションなどの高等科目の場合、これらの試験の成績が学力評価の決め手になることがあります。そのため、もしこれらの分野で苦労しているのであれば、その分野の改善に力を入れることが重要です。
学習院女子高等科の内部進学対策
学習院女子高等科は、その特色、方針、カリキュラム、内部進学対策などにより、日本のトップクラスの高校としての地位を確立しています。きちんと準備をすれば、どんな生徒でも望む進学先へ手が届く学校です。
もし内部進学を活用して推薦入試をお望みであれば、高1の早い段階から日々の学習をしっかり理解していく必要があります。学習院女子高等科のカリキュラムや特徴を理解している学習サポートがあると効率的ではないでしょうか?
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