都立看護専門学校の概要と偏差値情報

看護師になる夢を実現する上で、都立看護専門学校は多くの人々にとって魅力的な選択肢となっています。しかし、入学するには一定の偏差値をクリアする必要があり、その対策も簡単ではありません。

この記事では都立看護専門学校の概要から学校一覧、さらには偏差値や入学対策について詳しく紹介します。

都立看護専門学校はどんな学校？

都立看護専門学校は全国の看護専門学校の中でも国家試験合格率の高さと、入学金が11,300円で済む通いやすさを持った専門学校です。加えて就職率100%の実績があり、大学病院や都内の公立病院、都立病院などに就職している生徒もいます。

学生はもちろん社会人からの人気も高い都立看護専門学校ですが、教育内容やカリキュラムなどが自分に合っていなければ意味がありません。入学先を選ぶ前に、どのような学校でどういった施設や制度が使えるのかなど知ることから始めましょう。

都立看護専門学校では、基礎分野と基礎専門分野、専門分野の3つに編成されたカリキュラムを中心に授業が展開されます。総単位は106単位で、3,015時間に及ぶ授業が受けられるほか、実践さながらの体験ができるアクティブラーニングを受けられるのも強みとなるでしょう。

専門分野に関しては、看護技術、看護論理、医療安全、マネジメント・キャリア、コミュニケーション、などを段階的に学べます。看護師としてはもちろん、人を思いやる心や、自分の言葉を表現できる積極性と、誠実な対応ができる人間教育にも力を入れているのが魅力です。

都立看護専門学校の施設や設備は、校舎によって異なりますが、実習できるスペースや、看護師国家試験の模擬試験を受けられる環境が整っているのが特徴です。例えば、東京都立広尾看護専門学校では、実習室や図書室、体育館、情報処理施設、学生ホールなどの施設が揃っています。

模擬病棟や在宅看護実習室、小児・母性実習室などがある学校もあるため、様々なケースに合わせた看護経験が積めるのも特色と言えるでしょう。どの学校の入試を受けるかは学校ごとの施設や特色を確認してから決めるのがおすすめです。

都立看護専門学校は、手頃な学費で質の高い教育が受けられます。入学料が11,300円、年間授業料が265,700円と、比較的低額に設定されているためです。教科書代やユニフォーム、教材費は合計で約170,000円程度となります。

東京都看護師等修学資金貸与制度という奨学金制度も用意されています。制度を利用すると、月額25,000円から最大で100,000円までの奨学金が提供されます。卒業後に都内の指定施設で5年以上働く意志がある場合、返済を免除される点が大きいです。

都内での就職を考えている学生にとっては、この奨学金制度は大きなメリットとなるでしょう。

学校ごとの偏差値にはあまり大きな差はありませんが、都心に近いほど偏差値が高くなる傾向にあります。また、各学校の入試試験は共通の内容となるため難易度による偏差値ではなく、学力レベルの高い受験者が多かった学校の偏差値が高くなっているといえるでしょう。

都立看護専門学校の入試に関しては、倍率が高くても偏差値自体は大きく変化しないため、倍率だけで入試を諦めるのはもったいない判断です。また、試験の難易度は標準的と言えるため、特別高い学力は求められません。

都立看護専門学校に合格できるだけの偏差値を高めるためには、できるだけ早く学習を始め基礎的な学力をしっかりと身につけておくことが大切です。加えて過去問題や参考書を元に、どのような入試が行われるのか傾向をつかんでおくことも忘れてはいけません。

学生の方は、1年生・2年生のうちから全教科で平均点以上を取れるよう学習を続けていきましょう。社会人の方は小論文と人物考査が必要になるため、早めの対策が必要です。

都立看護専門学校の入試を突破するには、入試の特徴を知っておくことは言うまでもないでしょう。ほかにも、受験科目や内容を把握した上で試験対策をすることが重要です。

都立看護専門学校では、一般入学試験と、推薦入学試験、社会人入学試験があります。一般入学試験は高等学校卒業程度課程修了者が対象となり、社会人入学試験は25歳以上を対象とし、高等学校卒業程度課程修了者かつ3年以上の実務経験が必要です。

推薦については後述しますが、条件さえ満たしていれば入試が受けられるため、試験合格を目指して準備を始めましょう。令和6年度の入試試験の日程については公式サイトにて案内されています。

一般入試	1次試験：学科試験国語総合・数学I・コミュニケーション英語I 2次試験：人物考査
推薦入試	小論文・人物考査
社会人入試	1次試験：小論文 2次試験：人物考査

一般入学試験は1次試験で国語、英語、数学が出題され、2次試験に面接があります。推薦入学試験もあり、小論文と面接の２段階構成です。同じく社会人入学試験も、1次試験が小論文で、2次試験が面接となっています。