【東京都】中学校偏差値ランキング2023
2023年度中学入試は首都圏において、受験者数、受験率ともに過去最高を記録しました。それだけ今、中学受験は熱く、注目されています。
6年間での一貫教育ということで、大学受験を見据えたカリキュラムが組まれており、当然ながら、高校受験はありません。そういった環境の中で、じっくりとしっかりと学びを進めることができます。
探究学習に力を入れたり、留学をしたり、自身のやりたいことに没頭しやすい環境にあるということもメリットの一つです。
今回はこのように熱気を帯びている中学受験について、一つの指標である偏差値ランキングについて解説します。男子校、女子校、共学校に分けて解説をします。
あくまでも一つの指標であり、偏差値が高ければよいというものではありません。参考資料としてご覧ください。
中学校偏差値ランキング
今回は日能研公開模試のR4をもとにお話を進めていきたいと思います。
2023年度入試において、午後入試は応募者が増えており、1、2、3日午後ともに1400~1600名程度増加しています。3日午後の増加は1、2日午後の再チャレンジ組も多いでしょう。
多くの受験生は3日までに入試を終える傾向にありますが、5日午前は前年比2000名増えていますので、早い日程での不合格者の再挑戦が昨年よりも増えています。受験者数が過去最高を記録していますので、ここにも厳しい入試になったことがうかがえます。
男子校ランキング
日能研公開模試R4と2023年の入試状況を踏まえて、男子校のランキングは以下のようにします。。
2023年入試のトピックと合わせて、状況を説明していきます。また、どのような学習が必要になるのかも解説しました。
最上位校(A)
御三家と呼ばれる開成、麻布、武蔵。続けて海城、駒場東邦、早稲田、早大学院、慶應普通部、渋谷渋谷、筑波大駒場
上位校(B)
学習院・暁星・攻玉社・芝・城北・巣鴨・成城・世田谷学園・東京都市大付属・本郷・明大中野・立教池袋
中堅校(C)
高輪・獨協・足立学園・佼成学園・京華・聖学院・日大豊山
※あくまでもR4偏差値をランキングにしただけであり、学校の評価や教育内容の優劣ではありませんので、ご了承の上、ご覧ください。
Aグループ
Aグループですが、御三家の開成はご存じの通りですが、毎年安定した受験者数を誇っています。2023年入試についてはコロナが下火になり、関西からの受験者数も復活し、受験者数が増えています。麻布・武蔵の両校は隔年減少で受験者数の増減を繰り返してきましたが、今年は減少の年で麻布は減少幅は小さく、武蔵は例年同様ではありましたが、やはり人気を誇っています。
海城は帰国性入試は例年並みでしたが、2月入試は受験者数も増加しました。人気がうかがえます。
駒場東邦は受験者数を増やし、難度が上がりました。筑波大駒場は応募者が増え、合格者数は昨年並みということで、倍率が上がりました。早稲田は受験者数も昨年と比較して増加し、合格者数は例年並み。2024年入試から帰国性入試を取りやめる予定で、帰国生も4科目入試を受験することになります。
こちらのAグループは不動の人気で、2022年入試と比較して、受験者数が増えています。このグループを目指すのであれば、日能研公開模試R4で65以上は必要になります。各科目の漫勉ない学習とともに、算数での得点がカギを握ります。難問も多く、比血筋縄ではいきませんが、粘り強く問題に取り組み、希望する学校の過去問演習、対策を行うことが必要です。
Bグループ
2023年入試において例年、このグループの応募者数が全体の約40パーセントを占めています。このランクを目指す方が一番多く、志望校選択においても、中学受験をスタートするにあたっての目標となるのもこのBグループが多いです。
暁星は2020年入試より一般入試と一緒に行っていた帰国性入試を独立し、一般入試を2回に変更しました。その結果、応募者数は大幅に増加しましたが、隔年現象となっており、2023年入試は減少の年となりましたが、合格者数を増やし、少し入りやすい入試となりました。芝は応募者数が2023年入試は大きく増えましたが、受験者数は昨年並み、2回目は減少し、合格最低点も下がりました。チャンスのあった入試と言えます。城北・成城も人気校で、城北は全体的には出題内容もありますが、若干難化、成城も2,3回目は難化しています。本郷は2021年度より高校募集を停止しており、完全中高一貫校となりました。変わらず人気校の一つですが、東京都市大と付属の日程変更の影響が出ています。都市大付属は各回、都内男子校トップの応募者数を続けています。それだけ、他校への影響も大きく出てきます。
こちらのグループの学校は他校の日程変更や新設によって、応募者数が大きく変わります。しかしながら、安定した人気で全体的には難化していると言えるでしょう。十分な対策を行ったうえで、第一希望として合格を目指す層が多く、熾烈な争いになっています。このグループ内で志望校の変更をされる方が多く、大学実績も安定していることから、今後とも人気傾向は変わらないでしょう。Aグループ同様に過去問演習がカギを握ります。得意を伸ばすよりも、不得意できちんと最低限、得点をおさえられるようにすることがポイント。算数は当然ながら、社会理科での取りこぼしの内容に学習を進めてください。
Cグループ
2022年入試と比較をして、このグループは応募者数を大きく伸ばしています。偏差値以上に大学実績や面倒見、教育方針に共感される方が増えている証拠ではないでしょうか。
獨協は併設大学がありますが、ほぼ進学はしません。付属校ではなく進学校と考えてよいでしょう。ひところの人気はひと段落し、応募者数は減少、合格者数は変わりませんので、入りやすくなった学校となるでしょう。
聖学院はレゴ入試を行うことで有名。思考力を試されます。こちらも獨協同様に併設大学がありますが、進学はしません。入試名の変更ともあり、応募者数は増加しています。受験者数も増え、合格者数は減っていますので、難化していると言えるでしょう。
高輪は隔年現象で応募者数が推移していましたが、応募者も増え、合格者の増加もわずかで、難度は若干上がっています。
全体的に応募者数が伸びていることを考えると、難化していると言えるでしょう。Bグループ同様に他校の動きを大きく反映しや酸いと言えるでしょう。このグループの合格のポイントは基本問題の演習、着実な得点がポイントです。
問題自体が大幅に難しいことはありませんので、比較的対策をしやすいグループと言えます。過去問題集を繰り返し行い、70%の得点を目指しましょう。漢字や語句、計算での取りこぼし、理科社会の知識関連の定着が合否を分ける入試になります。
女子校ランキング
最上位校(A)
御三家と呼ばれる桜蔭・女子学院・雙葉。次いで鷗友学園、白百合学園・豊島岡学園
上位校(B)
大妻、学習院女子、香蘭女学校、頌栄女子学院、東洋英和、普連土学園、立教女学院
中堅校(C)
跡見学園、江戸川女子、大妻中野、共立女子、恵泉女学園、光塩女子学院、品川女子学院、昭和女子、田園調布学園、東京女学館、富士見、三輪田、山脇学園
※あくまでもR4偏差値をランキングにしただけであり、学校の評価や教育内容の優劣ではありませんので、ご了承の上、ご覧ください。
Aグループ
女子御三家は2023年入試は応募者数が増加しました。全体的に女子は安全志向が高い傾向でしたが、桜蔭だけは別格で、チャレンジ層も多く応募、受験となりました。2023年入試も補欠を出しており、例年と難度は変わらないと言えるでしょう。
女子学院は隔年現象で応募者が変化しており、2023年入試では減少する年になります。受験者数は減少しましたが、合格者数は例年並みですので、若干入りやすい入試だったと言えるでしょう。雙葉は受験者数が増加しましたが、合格者は例年通りなので、若干の難化と言えるでしょう。2022年度から高校募集を停止し、完全中高一貫校となった豊島岡女子はここ数年、応募者が減少しています。しかしながら難度に大きな変更はありません。白百合学園は受験者数が減少しましたが、合格者は増加しましたが、難度は大きく変わらず、鷗友学園は合格最低点が少し下がったので、入りやすい入試と言えるでしょう。
女子御三家を狙いつつも、最終的な進学が必ずしも御三家ではないという生徒も数年増えてきました。今まで以上に生徒の志望やご家庭の方針、学校研究による選択肢が広がったとも言えます。しかしながら、Aグループについては男子校同様にゆるぎない学力が必要になります。男子校以上に各校が特徴ある出題傾向を取っていますので、過去問題の演習は必須。出題傾向を掴むとともに苦手単元を作らないようにすることが合格へのポイントになります。
Bグループ
2022年入試と比較すると、応募者数が減少しています。安全志向の強かった女子の傾向がここにも出ています。
その中で応募者が増えたのが、東洋英和、香蘭女学校、立教女学院です。特に香蘭女学校は一時期の立教の系列となってからの人気が爆発しましたが、ここ数年は落ち着いていました。しかし、1回目での増加、2回目での大幅な増加となりましたが、難度自体は大きく変わっていません。
全体的に応募者数減少、受験者数の減少により、比較的ねらい目の学校が多かった2023年入試になります。むしろ、Bグループの減少がそのまま、Cグループ増加につながっているので、Cグループは全体的に難化傾向となりました。
伝統校も多いこのグループですが、安定志向が強まっているからこそ、チャレンジすることでチャンスは広がります。志望校選択の一つの参考になればと思います。ポイントとしては解答だけを書かせるわけでもなく、途中経過を求める学校が多いですので、どのように解くのか、どのように考えるのかという視点で普段の学習を進めていくことをお勧めします。
Cグループ
2023年入試において応募者数が大きく増えました。安全志向もさることながら、各校が様々な特徴的な教育を行い、柔軟な対応、進学実績の上昇も人気の秘訣となります。
共立女子は応募者は増えましたが、受験生は例年と大きな変化はなく、例年通りの入試であったと言えます。品川女子学院は応募者、受験者、合格者ともに増加していますので、大きな変化はありません。山脇学園は学校改革による人気は相変わらずで、応募者数は3,000名を超えました。合格ラインは大きく変わっていませんが、ボーダーラインの生徒にとっては厳しい入試となっています。田園調布学園、大妻中野は若干難度が上がりました。昭和女子は昭和女子大との連携だけではなく、アメリカのテンプル大学ジャパンキャンパスが港区から移転してきたことも相まって、人気となりました。難度、偏差値も大きく上がり、ここ数年敬遠ムードもありました。例年通りの難度、入試となりました。ここ数年で一番注目され、伸びた女子校の一つになります。
環境面の変化、入試日程や回数、他校の状況によって大きく応募者数受験者数が変わってきます。情報を常に最新にアップデートしていくことが大切です。入試問題自体は基本的な問題が多く、正確に解くことで合格につながります。難問奇問はほぼ出ませんし、そこで取れなかったとしても差はつきませんので、万が一出題されても焦らずに対応してください。
共学校ランキング
ここ数年で進んだ共学化で偏差値ランキングも大きく変わってきました。特に、女子校から共学化した芝国際(旧東京女子学園)、サレジアン国際学園世田谷(旧目黒星美学園)は注目。その中でも2023年度入試で一番の話題となったのは芝国際中学校でしょう。芝国際は大きな話題にもなったように、非常に厳しい入試かつ、入試対応で問題も発覚しました。来年以降は2023年入試のこともあり、入試を控える層も出てきそうですが、どうなるでしょうか?サレジアン国際学園世田谷は応募者受験者の増加により、難化した入試と言えます。
最上位校(A)
慶應中等部、渋谷教育学園渋谷、広尾学園(医進サイエンス・インター)
上位校(B)
青山学院、開智日本橋、かえつ有明(特)、国学院久我山(ST)、芝浦工大、淑徳(東大)、都市大等々力、東農大一、三田国際
中堅校(C)
かえつ有明(一般)、駒込(特)、国学院久我山(一般)、淑徳(S特進)、順天、成城学園、青稜、東洋大京北、日大第二、安田学園
※あくまでもR4偏差値をランキングにしただけであり、学校の評価や教育内容の優劣ではありませんので、ご了承の上、ご覧ください。
Aグループ
渋谷教育学園渋谷は2023年入試においても応募者が増えています。1日の入試は例年通りでしたが、2、5日の合格最低点は上がっており、厳しい入試、難化した入試と言えます。広尾学園医進サイエンス、インターでは広尾小石川が開校したことで、受験生が分散するのではないかという予測もありましたが、応募者受験者ともに増加しています。難度は変わらず、厳しい入試となりました。
共学校自体が少なく、さらに進学校となると限られてきますので、人気が集中する厳しい入試になっています。
Bグループ
開智日本橋は国際バカロレアの教育を実践する学校の一つになります。こちらも2015年に日本橋女学館から開智グループとなり共学化され、校名変更で人気が続いていました。募集定員が少ないこともあり、今後も人気が継続していくでしょう。2023年入試においても厳しい入試となりました。国学院久我山は男女別学の学校です。ST入試においては応募者受験者ともに増えており、合格者は増えていませんので、厳しい入試が続いています。芝浦工大は板橋から豊洲に移転をして、一昨年から共学化しました。もともとの人気に加え、共学化により、応募者数が増えました。入試自体は難化と言えるでしょう。厳しい入試が続いています。
都市大等々力も厳しい入試が続いている学校の一つです。応募者数も受験者数も増えており、合格者は絞られているので、難化傾向。三田国際も同様で、若干難化しています。
Aグループ同様に、共学校の人気、特に進学校の人気が復活し、厳しい入試となっています。特にボーダー上の生徒にとっては厳しい入試が続いています。
Cグループ
東洋大京北は4科のみ入試となって応募者受験者を大きく減らしました。合格者数も減っていますので、難度は大きく変わっていませんし、入りやすい入試となったとは言えません。日大第二は応募者数受験数が減少、合格者数は例年通りですので、チャンスのあった入試でした。安田学園は総合コースでの入試を停止しましたが、変わらずの人気。総合コースを停止したことで難度は若干上がっています。
まとめ
今回は偏差値ランキングを2023年入試の状況と日能研公開模試R4を参考にしてランキングとしました。
学校選択の一つとして、偏差値というものは一つの指標になります。ただし、全てではありません。決して学校ごとの優劣や教育内容が評価される数値ではありません。例えば学校の立地、駅からの距離、前年度の大学実績、コースの新設や大学付属化、共学化等で大きく変わることがあります。
志望校選択の際には偏差値だけではなく、どのような目的で、何をしたい、させたいのか、それが叶うのかという視点で、学校選択をしてください。一番はその学校にお子さまが行きたい、行かせたいと思うのかという点を忘れないでください。
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