日大三中の入試対策について:日大付属専門塾さくらOne
日大三中とは?
東京都町田市にある、日本大学の付属校で、中学校・高等学校の中高一貫教育校です。設立は昭和4年で、当時は日本大学附属赤坂中学校として誕生しました。昭和24年に新制の日本大学第三中学校となり、平成2年に男子校から男女共学校へと変わって今に至ります。
日大三中の特徴
基本姿勢
いわゆる詰め込み型の教育は行なっていません。基礎的な学習事項をきちんと身に付けることを目標にして重点的に教育を行なっています。さらに、読解力や表現力を身につけることを重視していて、そのための取り組みを多く行なっています。
英語と数学について
2年生と3年生の英語は週6時間で、うち1時間は1クラスに3人の先生がついての授業となっています。外国人講師も在籍しており、頻繁にミーティングを行ってコミュニケーションをとっています。
また、数学は3年間通して、週のうち1時間は1クラスに3人の先生がついての授業となっており、きめ細かい指導を受けることができます。
検定資格の受験や補講など
中学の3年間は、漢字検定・数学検定を毎年受験することになっています。英語については、英検ではなく、TOEICを受験します。これは全員が受験することになっていて、着実にレベルアップをはかることができます。社会では学内独自の地理検定を定期的に行い、知識の定着を図っています。
さらに、習熟度に応じた、放課後や長期休暇中の希望講習・指名講習、希望者のみの3年生の勉強合宿などもあります。
日大三高への内部進学について
日大三中から日大三高への内部進学は、中学で成績に2教科以上の赤点がなければ原則として内部進学できます。ただし、高校で入ってきた生徒たちは学力が高い生徒が多いので、内部進学した生徒も高校に入ってからも安心することなく勉強についていく努力をすることが大切です。
日大三中の入試について
日大三中の一般入試には、第一回から第三回まで3回の募集があります。高校への内部進学はほぼ100%なことと、難関大への合格実績が高いことなどから、日大三中の人気はかなり高く、応募者は増加し続けており、今後も人気は続くと考えられます。
1・受験科目
第一回と第二回は国語、算数、理科、社会の4教科受験と、国語および算数の2教科受験の二種類があります。第三回は国語および算数の2教科受験のみです。また、神奈川県外からの受験生には保護者面接があります。
2・競争率
日大三中の入試は、第一回から第三回までの3回あります。毎年、第三回の競争率が最も高く、2教科受験の方が4教科受験より競争率が高めです。また、第一回から第三回まで男子のほうが女子よりも競争率が高めです。各年度の競争率は下記の表のとおりです。
2018 年度 | 第一回 | 2教科 | 男子 2.34倍 |
女子 1.93倍 | |||
4教科 | 男子 1.77倍 | ||
女子 1.37倍 | |||
平均 1.77倍 | |||
第二回 | 2教科 | 男子 3.69倍 | |
女子 2.22倍 | |||
4教科 | 男子 2.49倍 | ||
女子 1.43倍 | |||
平均 2.27倍 | |||
第三回 | 2教科 | 男子 4.28倍 | |
女子 3.07倍 | |||
平均 3.85倍 | |||
2019 年度 | 第一回 | 2教科 | 男子 2.32倍 |
女子 1.37倍 | |||
4教科 | 男子 1.56倍 | ||
女子 1.20倍 | |||
平均 1.55倍 | |||
第二回 | 2教科 | 男子 2.78倍 | |
女子 1.42倍 | |||
4教科 | 男子 1.75倍 | ||
女子 1.36倍 | |||
平均 1.78倍 | |||
第三回 | 2教科 | 男子3.92倍 | |
女子 1.45倍 | |||
平均 2.8倍 | |||
2020 年度 | 第一回 | 2教科 | 男子 2.47倍 |
女子 1.24倍 | |||
4教科 | 男子 1.85倍 | ||
女子 1.22倍 | |||
平均 1.72倍 | |||
第二回 | 2教科 | 男子 5.06倍 | |
女子 2.06倍 | |||
4教科 | 男子 2.44倍 | ||
女子 1.78倍 | |||
平均 2.57倍 | |||
第三回 | 2教科 | 男子 8.45倍 | |
女子 3.00倍 | |||
平均 5.95倍 |
四谷大塚を基準とした場合の合格率80%の偏差値
第一回 男女ともに38
第二回 男女ともに39
第二回 男女ともに39
募集人数
第一回 男女混合 166名
第二回 男女混合 80名
第三回 男女混合 20名
の計266名です。
合格最低点について
2021年度から、国語、算数が100点満点、理科と社会が50点満点ずつの2教科受験が計200点満点、4教科受験が計300点満点になりました。2020年度の場合、第一回が男子2教科受験(200点満点)118点、女子118点、4教科受験(400点満点)が男子232点、女子232点、第二回は男子2教科受験110点、女子110点、4教科受験が男子229点、女子229点、第三回は男子128点、女子128点となっています。第三回の合格最低点の点数は大幅に高いのは、募集人数が少なく競争率が高いためと思われます。
入試の傾向と対策
総合的にみた入試の傾向と対策
国語、算数、理科は基本的な問題が多いので、過去問で練習するのがよいでしょう。また、社会は、ほかの学校の入試では出ないようなユニークな問も出されていますので、特に過去問の研究が必要です。
日大二中の一般入試の傾向と対策をそれぞれの教科別に示します。
1・国語
説明文、物語文の大問2題からなる長文読解と大問1題の知識問題から構成されています。選択式と適語・適文補充2-3行程度の記述式の問題で構成されています。極端に難しい問題はありませんが、知識問題が年度によって様々な内容なのと、長文読解がかなりな長文なので、速読力が必要です。また、記述式も問題は難易度が上がる傾向にあります。
アドバイス
市販の問題集を利用して計画的に取り組むようにするとよいでしょう。中でも、選択式の問題が多いものを選びましょう。また、記述式の問題は年々難易度が上がる傾向にありますので、復習時に要約や感想を書く練習をしましょう。過去問に早くから取り組んで時間配分になれる必要もあります。
難易度
標準レベルです。
2・算数
主に計算問題の小問集合からなる大問1と速さ・平面図形・立体図形などの小問集合からなる大問2に文章題からなる大問3題の大問5題から構成されています。それほど難易度は高くありませんが、計算間違いなどのケアレスミスには注意です。また、令和3年どの入試には文章題に会話などから情報を正確に読み取る能力が必要な新しい傾向の問題が加わっていますので、注意が必要です。
アドバイス
上記のように基礎的な学力を見る問題が多く、小学校の普段の授業をきちんと理解できていれば解ける問題ばかりです。ですので、対策としては、小学校の授業で習うことを徹底的におさらいすることで十分です。ただ、そのため、ケアレスミスをしないように普段から注意深くするようにすることが必要です。また、文章題に会話などから情報を読み取る能力が必要な新しい傾向の問題が加わったので注意しましょう。
難易度
標準レベルです。
3・理科
小問集合に、物理、化学、生物、地学の分野別に大問が構成されています。大問の中には、実験・観察に関する問題とそれぞれの単元の重要知識に関する問題が含まれています。問題自体は易しい問題が多いのですが、考える力を問う問題が出ますので、普段から考える力を身に着ける必要があります。まあt、今年度より、時間配分が社会と合わせて60分になったので要注意です。
アドバイス
基本的には易しい問題が多いので、それぞれの単元の基礎知識を正確に覚えることが大事です。教科書やテキストなどで強調されている項目は必ず優先して覚えるようにしましょう。化学分野では計算問題も出ますので、基本的な問題を繰り返し練習してよく使われる計算方法を完全に覚えるようにすることがおすすめです。特にケアレスミスをしないようにしましょう。また、日ごろから文章を読んで考える力を身に着けるように心がけましょう。今年度から時間配分が変更になり、社会と合わせて60分になったのでそこも注意です。
難易度
標準より少し易しいです。
4・社会
地理・歴史分野、公民の分野別の大問2題と時事川柳に関する大問1題の大問3題で構成されています。時事川柳の問題は、よく流れているニュースに関することを川柳を用いて問うものです。基本的な問題が多いのですが、幅広く覚えることが必要です。また、試験時間が理科と合わせて50分なので、時間配分には注意が必要です。
アドバイス
分野別に正確な知識を覚えるようにしましょう。歴史なども原始時代から近現代史まで幅広い知識が必要です。また、日ごろから、時事問題についても家族で話し合うなどの対策も必要です。
難易度
標準レベルです。
日大三中受験生の併願先
日大三中を受験する受験生の主な併願先は以下のようになっています。併願先を選ぶときに参考にしましょう。
東海大菅生、帝京八王子中、東海大相模 他