日大二中の入試対策について:日大付属専門塾さくらOne
日大二中とは?
東京都杉並区にある、日本大学の付属校で、中学校・高等学校の中高一貫教育校です。設立は昭和2年で、昭和23年に新制の日大二中として新しくスタートし、平成8年から男子校から男女共学校へと変わって今に至ります。
日大二中の特徴
基本姿勢
各教科の基礎知識などを確実に習得することを目標としているため、高校で行う学習の先取りはしていません。ただ、数学に関しては、一部高度な図形の学習も行われています。
英語について
英語は週6時間で、うち1時間は少人数に分かれての授業となっています。外国人講師も在籍しており、頻繁にミーティングを行ってコミュニケーションをとっています。
補習授業など
科目によっては、放課後などに、学力に不安のある生徒を対象に補習授業が行われたり、教員が付き添う自習室が開かれたりすることがあり、かなり手厚く面倒を見てくれます。長期休暇には、別途講習も行われます。内容は、前学期の学習内容を振り返る補習授業や、学習内容を発展させるものなど、教員と相談して科目を選択して受講します。
日大二高への内部進学について
日大二中から日大二高への内部進学は、中学で成績に2教科以上の赤点がなければ原則として内部進学できます。ただし、高校で入ってきた生徒たちは学力が高い生徒が多いので、内部進学した生徒も高校に入ってからも安心することなく勉強についていく努力をすることが大切です。
日大二中の入試について
日大二中の入試には、推薦入試と一般入試があります。高校への内部進学はほぼ100%なことと、難関大への合格実績が高いことなどから、日大二中の人気はかなり高く、応募者は増加し続けており、今後も人気は続くと考えられます。
1・推薦入試
受験科目
作文および面接で判断されます。
推薦入試の競争率
推薦入試の競争率は2020年の場合1.17倍です
2・一般入試
受験科目
国語、算数、理科、社会の4教科です。
一般入試の競争率
日大二中の入試は、第一回と第二回の2回あります。毎年、第二回のほうが第一回よりも競争率が高めです。また、第一回、第二回ともに男子のほうが女子よりも競争率が高めです。各年度の競争率は下記の表のとおりです。
2018 年度 | 第一回 | 男子 2.5倍 |
女子 2.0倍 | ||
平均 2.3倍 | ||
第二回 | 男子 3.6倍 | |
女子 3.1倍 | ||
平均 3.4倍 | ||
2019 年度 | 第一回 | 男子 2.2倍 |
女子 1.8倍 | ||
平均 2.0倍 | ||
第二回 | 男子 3.5倍 | |
女子 2.4倍 | ||
平均 2.9倍 | ||
2020 年度 | 第一回 | 男子 2.6倍 |
女子 1.9倍 | ||
平均 2.3倍 | ||
第二回 | 男子 5.8倍 | |
女子 3.9倍 | ||
平均 4.7倍 |
四谷大塚を基準とした場合の合格率80%の偏差値
第一回 男女ともに44
第二回 男女ともに45
募集人数
第一回 男子 80名 女子 80名
第二回 男子 40名 女子 40名
計240名です。
一般入試の合格最低点について
2020年度の場合、国語と算数が100点満点、理科と社会が50点満点の計300点満点で、第一回が男子189点、女子166点、第二回が男子213点、女子196点となっています。第二回のほうが合格最低点の点数は大幅に高いのは、募集人数が少なく競争率が高いためと思われます。
入試の傾向と対策
総合的にみた入試の傾向と対策
全ての分野で正確な知識と素早い処理力が要求されます。この2つが揃うように過去問を練習するなどの対策をするとよいでしょう。また、国語の長文読解に限っては、難易度が年によって変化しやすく、ほかの教科との難易度の差が大きいことがありますので、注意が必要です。
日大二中の一般入試の傾向と対策をそれぞれの教科別に示します。
1・国語
物語文、説明文、随筆文のうち2題からなる長文読解と言語事項の大問3題から構成されています。このうち、漢字の読み書きや熟語、慣用句、文学史などの言語事項は、配点が25点以上とかなり大きく、この問題できちんと点を取れるかどうかがカギになります。ほとんどは、選択式と抜き出し式ですが、字数制限のない記述式の問題もあります。
アドバイス
上記のように、言語事項の配点がかなり大きいです。ですので言語事項に対する対策を重点的に行いましょう。市販の問題集を利用して計画的に取り組むようにするとよいでしょう。また、記述式の問題も少数ながらありますので、記述式の問題にもなれるようにしましょう。実際の入試では、長文読解問題の文章を、すべて読んでから問題に取り組むと、場合によっては時間が足りなくなりますので、問題に出てきた順に解き始めるようにするとよいでしょう。
合格点の目安
男子 50~60%、女子 55~75%
2・算数
計算・数の性質・割合・速さ・平面図形・立体図形などの一行問題の大問2題と速さ・平面図形・立体図形などの大問4題の大問6題から構成されています。それほど難易度は高くありませんが、計算間違いなどのケアレスミスには注意です。また、計算問題は面倒でややこしい傾向、図形問題は同レベルの他校より易しい傾向があります
アドバイス
上記のように基礎的な学力を見る問題が多く、小学校の普段の授業をきちんと理解できていれば解ける問題ばかりです。ですので、対策としては、小学校の授業で習うことを徹底的におさらいすることで十分です。ただ、そのため、ケアレスミスをしないように普段から注意深くするようにすることが必要です。また、計算問題はややこしい傾向がありますので、計算問題が苦手なお子さんは、特に計算問題の練習をするとよいでしょう。
合格点の目安
男子 50~65%、女子 55~65%
3・理科
物理、化学、生物、地学の分野別に大問が構成されています。年によっては、テーマ問題が出されることもあります。大問の中には、実験・観察に関する問題とそれぞれの単元の重要知識に関する問題が含まれています。問題自体は易しい問題が多いのですが、他校ではあまり出ない単元の問題が含まれますので、過去問の練習は必須です。試験時間が社会と合わせて50分なので、時間配分には注意が必要です。
アドバイス
基本的には易しい問題が多いので、それぞれの単元の基礎知識を正確に覚えることが大事です。教科書やテキストなどで強調されている項目は必ず優先して覚えるようにしましょう。化学変化や力のつり合いといった分野では計算問題も出ますので、基本的な問題を繰り返し練習してよく使われる計算方法を完全に覚えるようにすることがおすすめです。それと、併願する学校の問題のほうが難易度が高いときは、そちらを優先するほうがよいでしょう。
合格点の目安(社会と合わせて)
男子 60~75%、女子 60~75%
4・社会
地理、歴史、公民の分野別の問題のほかに、あるテーマに関係するように作られた総合問題の4問で構成された大問4問と設問が約30問、漢字指定が2問で構成されています。総合問題は、3分野にまたがっており、世界に関することも含まれます。時事問題が含まれることもあって、総合的な知識が必要です。基本的な問題が多いのですが、一部の問題では細かい知識も必要となりますので、用語を覚えているだけでなく、中身もきちんと覚えていることが必要です。また、試験時間が理科と合わせて50分なので、時間配分には注意が必要です。
アドバイス
分野別に正確な知識を覚えるようにしましょう。教科書やテキストの重要と強調されている部分について特に重点的に覚えるようにするとよいです。問題練習をするときは、基本~標準レベルの問題を選んで練習するとよいでしょう。入試直前には、時事問題についても時事問題集を用いて、時事的な出来事や関係する地域などについてまとめるなどの対策も必要です。
合格点の目安(理科と合わせて)
男子 60~75%、女子 60~75%
日大二中受験生の併願先
日大二中を受験する受験生の主な併願先は以下のようになっています。併願先を選ぶときに参考にしましょう。
文化学園杉並(第二回)、聖徳学園(第一回午後)、明治学院、東京電機大(第二回)、三輪田学園(午後)、國學院久我山(第二回)、東京都市大等々力(第二回)、山脇学園(B日程)他