英語テキスト「Progress21」の概要と対策について
Progress21とは?
Progress21とは、全国の私立中高一貫校を中心に採用されている、英語の検定外教科書です。正式名称は『Progress in English 21』で、Book1~Book5の5冊から構成されています。
Progress21は、一般的な教科書とは違い、ハイレベルな内容を取り扱っています。麻布高校や聖光学院といった名門校で使用されていることからも、Progress21のレベルの高さが分かります。実際、中学で使用するBook1~Book3では、英単語が3000語掲載されていまが、公立中学の教科書には1200語しか掲載されていません。授業に付いていくには、豊富な語彙力が必要です。
次に、Book1からBook5まで、具体的な内容について簡単に紹介します。
・Book1の舞台は神戸です。様々な国籍・年齢・職業の人物が登場し、彼らと英語の基礎を学びます。
・Book 2、Book3では、アメリカ、イギリスへと舞台を移し、外国の文化や歴史を学びます。Book2で中学課程の修了、Book3で高校文法の基礎レベルの修了が想定されています。
・Book4、Book5では、Book1~Book3で習った基礎的な文法を復習しつつ、より高度な内容を学習します。具体的には、古典的な物語の読解や、ネイティブ同士の会話のリスニングを行うため、生徒には高いレベルの英語力が求められます。
前提として、Progress21のコンセプトは「社会人になってからも役に立つ、一生ものの英語力を身につけること」とされています。実用的な英語を習得することは、確かにこれからに時代に必要なスキルかもしれません。
しかし、実際にProgress21を使用した方からは、問題点がいくつか指摘されています。
① Progress21専用の教科書ガイドがない
他の教科書とは違い、Progress21には専用の教科書ガイドが存在しません。ですので、予習・復習にかなりの時間が必要です。教科書ガイドを見ればすぐに分かる単語の意味を、毎回調べるのは実に非効率です。
また、Progress21は内容自体が難しいため、教科書ガイドなしでは文法や長文の理解がスムーズに進みません。一度内容に付いていけなくなると、自力で追いつくのは難しい、と悩んでいる生徒も多くいます。
② Progress21は大学受験向きではない
前述したように、Progress21は、あくまでも実用的な英語力の向上を目的とした教科書です。内容を必死に理解しても、大学受験に必要な文法力、語彙力の習得があまり見込めません。実際、文法に関する解説は極端に少なく、多くの生徒は苦労します。
また、Progress21に掲載されている長文の題材も、大学入試頻出の評論文ではなく、小説や会話文が中心となっています。このように、「Progressを理解するための勉強」と「大学受験のための勉強」が分離しているため、並行して取り組もうとすれば、生徒には二重の負担がかかります
では、Progress21を使用する生徒は、どのような対策を立てればよいでしょうか。
Progress21対策
Progress21の簡単な対策について、単語力、文法力、長文読解力の3つの観点で説明します。
① 単語力
Progress21に掲載されている単語のレベルは、非常に高いです。レベルの高さに苦労する生徒もいますが、反面、登場する単語の意味を確実に一つずつ覚えていけば、難易度の高い文章を読む力がつきます。
Progress21の巻末には、各レッスンの長文で登場する単語の意味が載っています。まずは、巻末を利用して、英単語と日本語の意味を理解しましょう。その次に長文を読み、英単語が文章の中で、どのように使用されているかを知りましょう。
実は、英単語と日本語の意味を1対1対応で覚えるより、文章の一部として英単語を覚える方が、頭に強く記憶されやすいです。単語の意味を覚えるだけでなく、単語の使われ方を意識して、予習・復習を行いましょう。
② 文法力
Progress21では、文法の解説が非常に少ないです。また、体系的に整理された形で文法が登場しないため、網羅的な文法力を身につけることが難しいです。
そのための対策として、市販の文法の参考書の利用を勧めています。例えば「総合英語Evergreen」という参考書は、解説が詳しく、例文の量も多いので、文法の辞書として誰でも活用できます。ここで、Evergreen等の文法書を参照するときは、Progress21に登場する文法事項はもちろん、それに関連した文法事項にも目を通すようにしましょう。そうすれば、網羅的に文法力を身につけることができます。
文法の知識は、長文を読むために必要不可欠なツールです。教科書ガイドが存在しないProgress21ですが、市販の参考書を利用し、自力で文法・構文を理解できるような環境を整えることが大切です。
③ 長文読解力
「語彙のレベルが高い」「文法の解説が少ない」といった事情により、必然的にProgress21に掲載されている長文を理解することも難しくなっています。
各レッスンの本文に初めて目を通すときは、5割程度の理解ができれば十分だと考えてください。もちろん、初見で8割~9割以上理解できるに越したことはないです。しかし、Progress21ではBOOK3以降、難関校の生徒でも苦労するハイレベルな長文が登場します。最初から完璧に理解しようとすると、多くの生徒は挫折しますので、まずは大まかなテーマを掴むことから始めてみしょう。
次に、本文に目を通す中で理解できなかった単語・文法を、先述した方法で調べます。最初に本文に読むときに、知らない単語・文法をマーカー等で分かるようにしておくと、後々調べるのが楽です。
そして、地道に2周目、3周目と本文を読み、徐々に理解を深めてください。ある程度、頭の中で本文の和訳ができていれば、予習の段階では十分です。ですが、復習の段階では、本文の和訳に加え、文章全体の論理的な構造まで意識して読めるようにしてください。
例えば、
「最初の段落では問題提起をしている」
「次の段落では、具体的な問題点を指摘している」
「最後の段落では問題解決の手法を述べている」
というように、英文全体にも構造があり、文章としての流れがあります。このような流れが掴めると、たとえ入試本番で、意味の分からない一文があったとしても、大局的な段落の意味さえ理解していれば、それほど困ることはありません。
ここまで、Progress21の対策について説明してきました。簡単な対策法がありますが、やはりProgress21は他の教科書とは違い、一癖も二癖もある教科書です。
「Progress21の対策法は分かったけど、正直、自力で実践するのは難しい」
「Progress21専用の対策を誰かにしてほしい」
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参考サイト↓
https://www.progress21.net/progress/progress21/index.html
https://www.online-mega.com/shiritsu/measures/progress21/