早稲田実業から日本医科大学への推薦基準と推薦入試対策

2020年9月、早稲田実業学校と日本医科大学は高大接続連携に関する協定を締結しました。

この協定により稲田実業学校へ日本医科大学の推薦枠が付与されることになり、医学部への進学が可能となりました。

では、早稲田実業学校で日本医科大学の推薦を受けるにはどのようにすれば良いのでしょうか。

本記事では、早稲田実業から日本医科大学への推薦の基準や推薦入試の対策について解説します。日本医科大学の推薦枠を狙いたいという受験生・保護者の方はぜひ参考にしてくだい。

早稲田実業から日本医科大学への推薦基準

早稲田実業高等部に通う生徒の進学先のほとんどが早稲田大学ですが、早稲田大学には医学部がありません。

医学部志望の生徒は他大学の推薦入試や一般入試を受験しなければなりませんでした。

そのような中で、日本医科大学の推薦枠ができたことは、医学部志望の生徒にとって魅力的な選択肢といえるでしょう。

しかし、学校からの推薦を受けるには、多くの厳格な基準をクリアする必要があります。

早稲田実業学校から日本医科大学への推薦基準は以下のとおりです。

  • 第3学年において、理系科目を選択している者、加えて選択生物を履修していることが望ましい。
  • 第1学年および第2学年の合計欠席日数がそれぞれ原則として10日未満の者
  • 第3学年の1学期の合計欠席日数が原則として4日未満の者
  • 学業のみならず、他の分野でも活躍した実績のある者
  • 日本医科大学が第一志望であり、志望理由が明確である者
  • 日本医科大学に合格した場合、入学を辞退することはできない。
  • 卒業論文を執筆している者(書き上げることが必須条件)
  • 第1学年の学年成績および第2年の学年成績および第3学年1学期の成績の平均点がそれぞれ80点以上であること
  • 第1学年の学年成績および第2学年の学年成績および第3学年1学期の成績に不可科目がないこと
  • 5段階評定に換算した第1学年の成績および第2学年の成績および第3学年1学期の成績を合計した平均が4.3以上であること(全科目の5段階評定の合計点を全科目数で割り、平均点を算出する)
  • 謹慎・停学の生徒指導歴がないこと。合格後に謹慎・停学になった場合は、合格を取り消すことがある。
  • 推薦入学の出願は、在学期間中1回のみ可能である。

日本医科大学の推薦枠を得るには、3年生だけではなく、1年生・2年生のうちから優秀な成績を収める必要があります。

また、学業だけではなく、部活動などの実績も評価の対象となるため、学校生活のすべてが指定校推薦に影響すると考えて日々の学業に励みましょう。

早稲田実業から日本医科大学への推薦の選抜方法

指定校推薦の選抜の流れとして、9月に日本医科大学と高大接続連携の協定を結んでいる本庄高等学院・早稲田大学高等学院・早稲田実業の生徒・保護者を対象に説明会が実施されます。

その後、早稲田実業内で募集が開始され、書類・面接で定員に絞り込み、10月に日本医科大学へ推薦され、大学で小論文と面接が行われるのが一連の流れです。

説明会の出席状況で、校内で日本医科大学の指定校推薦を志望している人数はある程度わかります。

定員は2名なので、指定校推薦を受けるためには志望理由・大学でやりたいことをしっかり説明できるよう準備しておくことが非常に重要です。

早稲田実業から日本医科大学への推薦入試対策

日本医科大学の学校推薦型選抜は、小論文と面接で選考が行われますが、詳細は指定校のみに通知されるため試験内容は公表されていません。

しかし、推薦基準に基づいて指定校推薦を受けるための対策をすることは可能です。

ここでは、早稲田実業高等部で行われる定期テスト・5段階評価平均値・卒業論文について説明します。

定期テスト

早稲田実業高等部は2学期制で、定期テストは前期2回、後期2回の年間4回と3学期制の学校よりも定期テストの数が少ないです。

生徒にとっては負担が少なく、嬉しいと思う方もいるかもしれませんが、1回1回のテストの範囲が広く、成績への影響も大きいため、指定校推薦を受けるための基準である平均80点を取るためには、普段からしっかりとテスト対策をしておくことが大切です。

以前は3年生の春と秋に行われていた「学力テスト」が成績に大きく影響しましたが、令和6年度より11月のみの実施となりました。

日本医科大学の指定校推薦は10月に実施され、3年生の1学期までの成績で選考されるため、学力テストの影響はほとんどないでしょう。

5段階評価平均値

日本医科大学の指定校推薦を受けるためには、「5段階評定に換算した第1学年の成績および第2学年の成績および第3学年1学期の成績を合計した平均が4.3以上であること」が基準です。

評定は定期テストの成績だけでなく、課題の提出状況や授業態度などの評価も影響します。

つまり、学校生活全体の学業成績を反映するものであるため、日々の学業にしっかり励むことが重要です。

卒業論文

日本医科大学の指定校推薦を受けるためには、高校での卒業論文の執筆が必須です。

早稲田実業高等部では、2年生から「早実セミナー」という少人数ゼミによる探究活動を行います。多彩なジャンルのプロジェクトに取り組みながら課題を設定し、その課題について協働的・主体的に取り組むことで、物事の本質を鋭くとらえる見識を身につけていきます。その活動結果を元に、3年生で卒業論文を執筆して発表します。

2年生の時点で日本医科大学の指定校推薦を検討している場合は、生物や医療に関連する研究を行うと、推薦の選考にもプラスにはたらくでしょう。

早稲田実業高等部の日本医科大学への進学状況

早稲田実業学校 高等部 2023年度卒業生 進路状況(指定校推薦)

大学人数
日本医科大学2

(引用:早稲田実業学校

早稲田実業学校では2020年の高大接続連携の協定により2名の推薦枠が付与されており、令和5年度も2名が指定校推薦で日本医科大学へ進学しています。

早稲田実業学校に通うほとんどの生徒は早稲田大学へ進学しますが、早稲田大学には医学部がありません。

そのため、医学部志望の生徒にとって日本医科大学の指定校推薦はたいへん魅力的な選択肢であり、協定が結ばれてから毎年指定校推薦での合格者を出しています。

日本医科大学では、高大接続連携の協定校に通う受験生・保護者の方へ向けて指定校推薦の説明会を行なっており、ここで推薦を検討している生徒がわかります。

参加者は1校につき10名程度と言われており、推薦枠が2名しかない早稲田実業で推薦を得るには、日頃からの成績の積み上げが必要です。

まとめ

本記事では、早稲田実業から日本医科大学への推薦基準や入試対策について解説しました。

早稲田実業と日本医科大学との高大接続連携の協定は2020年に結ばれたばかりのため、推薦枠が2名と少ないですが、毎年指定校推薦を利用した合格実績があり、人気のある推薦枠であることがわかります。

さらに、推薦基準を見てみると、評定平均が4.3以上必要と高水準であり、1年生・2年生の成績も平均80点以上必要であることから、指定校推薦を得るのも楽ではないでしょう。

日本医科大学の指定校推薦を受けるには、まず定期テストなどの成績をあげることが必須です。

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