算数検定とは?始める時期やレベルの目安を解説

小学校に入ってから最初に身につける大切な科目「算数」。

計算力を高めるだけでなく、論理的思考力や自己肯定感を育てる効果も持つこの分野の学習法として「算数検定」が注目されています。しかし、「算数検定とは何ですか?」と疑問に思う方も多いでしょう。

本記事では、算数検定の意義から対象者、試験内容、はじめる時期やレベルの目安、さらには小学生が受けるメリットやおすすめの対策方法まで、あらゆる角度から算数検定について詳しく解説します。

これから算数の学習を始める子どもさんの親御さんや、教育関係者の方々の参考になれば幸いです。

算数検定とは?

算数検定とは、幼児・小学生を対象にした数学能力判定試験の一つで、正式名称は「実用数学技能検定」。

そのうちの算数領域を通称「算数検定」、数学領域を「数学検定」と呼んでいます。

公益社団法人「日本数学検定協会」が主催しており、文部科学省の後援を受けている検定になります。

本格的な内容から幼児・小学生たちが数学に親しみ、理解を深める機会を提供します。

算数検定の意義

算数検定は、ただ単に算数の知識を問うだけでなく、その背後にある数学的な考え方や論理性の理解も試される試験です。

これにより日々の学習のモチベーション向上だけでなく、大切な思考力や論理的思考のトレーニングを積むことも可能でしょう。

文部科学省後援のため、確かな実力の証としても広く認知されています。

算数検定の対象者

算数検定の対象となるのは主に小学生。

小学1年生から慣れ親しんだ内容を始め、小学6年生までの学習内容をしっかりと理解し、その上で応用力を養うことを目指して設計されています。

11級より下に幼児から受けられる「かず・かたち検定」のランクもあります。

幼児から受けることによって、より算数への抵抗感が薄れる効果があるでしょう。

算数検定の試験内容

試験の問題は基礎的な算数知識から抽象的な考え方まで、幅広く取り扱います。

特に、文章題を通じて問題解決力や論理的思考力を試す項目が豊富に用意されており、学習の成果を具体的に示すことが可能です。

応用問題も一定数含まれているため、試験を受けながらレベルアップできるでしょう。

算数検定を始める時期とレベルの目安

算数検定はいつから始めればいいのでしょう。

算数検定は級により目標とするスキルや知識が異なりますが、おおよその目安として始める時期やレベルをまとめてみました。

かず・かたち検定

「かず・かたち検定」の対象者は幼児です。

ゴールドスター(10までの理解)とシルバースター(5までの理解)の2レベルがあります。

ここでは数字と図形の基本的な理解を問います。

覚えたばかりの知識を元に、シンプルな問題解決に挑戦し、レベルアップを目指しましょう。

11級

11級の対象者は小学1年生です。

この級では、足し算や引き算を始めとする基本的な計算問題と文章問題が多く出題されます。

算数に抵抗感のないうちから試験を受けることで、いいスタートダッシュが切れるでしょう。

10級

10級の対象者は小学2年生です。

九九の計算や図形、時計など、さらにステップアップした問題が出題され、問題解決能力を試されます。

小学2年生の算数でつまずくと、一生涯算数が苦手な人が多いと言われています。

ここでしっかりと算数力を引き上げてあげましょう。

9級

9級の対象者は小学3年生。

9級では、徐々に難易度を上げ、円など幾何学の基本に触れる問題が出題されます。

ここから抽象的な概念が多く取り入れられるため、一段と深く理解を求められます。

8級

8級の対象者は小学4年生。

このレベルでは、さらに高度な計算や数学的な思考が求められます。

8級を取得することで、数学の基本的な思考力や問題解決能力を身につけたといえます。

7級

7級の対象者は小学5年生。

7級では計算のスピードと正確さだけでなく、複雑な計算や問題解決に必要な思考力を評価します。

このレベルをクリアすると対象年齢以上の論理的思考力が身についていることでしょう。

6級

6級の対象者は小学6年生。

最終目標となる6級では小学生レベルの全ての内容を問われ、小学校を卒業した後も継続的に学び続ける意欲や主体性を育みます。

小学生が算数検定を受けるメリット

算数検定を受けることで小学生が得られるメリットは多岐にわたります。

主に以下3つです。

・受験主要科目が得意になる

・論理的思考力が身につく

・自己肯定感が上がる

1つずつ説明します。

受験主要科目が得意になる

算数・数学は、問題解決能力や論理的思考力を鍛える効果があるため、中学高校や大学の受験で問われる主要科目です。

また、算数・数学は積み上げ式の学習になるため、低学年でつまずくと苦手意識が強く、他の科目への学習意欲も下がってしまうでしょう。

反対に算数・数学が得意になると「自分は勉強ができる」という自信につながるため、英語や理科など他の科目にも好影響を与えます。

論理的思考力が身につく

算数・数学は、学習をしたり、試験を受けたりすることで、解答を導く論理的な思考力を鍛えられます。

問題解決には複数の観点から考える力が必要なため、日常生活や学習の中でも役立つスキルになります。

プログラミング学習も、算数と同じく論理的思考力を高めるために2020年度から小学校教育必修化されました。

算数・数学に抵抗がなくなればプログラミング学習にも意欲的に取り組めるでしょう。

自己肯定感が上がる

算数検定は、文部科学省後援の由緒ある検定になります。

合格を通して自己肯定感を得ることも大きなメリットです。

算数検定に合格することは、一つの目標を達成したという感覚を生み出すでしょう。

この成功体験は、自己評価において肯定的な影響を与え「私はできる」と自信を持つことにつながります。

とくに学習を重ね苦手を克服すれば、より自己肯定感が上がるでしょう。

小学生におすすめの算数検定対策

算数検定対策も多様化しています。

ご家庭の状況に合わせて最適な方法を選んでみましょう。

テキストを用いた学習

算数検定主催の公益社団法人日本数学検定協会が、問題集や過去問題集を出しています。

自宅で調節しながら学べるため、無理なく学習を進めることができます。

費用も書籍代しかかからずお手軽な反面、自主的に学習できる子どもさん向けになるでしょう。

オンラインによる学習

算数検定主催の公益社団法人「日本数学検定協会」が、オンライン学習「スタギア数検」を2022年12月から提供しています。

小学校3年生~高校1年生までの学習をカバーしています。

塾による学習

算数検定対策専門の塾に通う方法です。

専門的な指導や個別での指導を受けることができます。

塾に通うメリットは、疑問点が出てきたときに目の前の講師に直接尋ねられることです。

テキスト学習やオンライン学習では、都度できない場合も多いでしょう。

また、塾は学習に集中するには一番の場所です。

家だと自分を律して勉強しなければなりませんが、塾は行くだけで講師や仲間がいるため学習のスイッチが入りやすいでしょう。

塾という環境によってモチベーションも高まるため、算数学習をモノにしたい場合は考えてみるのもよいですね。

まとめ:算数検定とは?始める時期やレベルの目安を解説

算数検定は、子どもたちが算数の知識を深め理解を高めるための有効な手段です。その難易度から、自己評価や自己肯定感を高めるための素晴らしいツールともなります。

適切な時期やレベルで始めることで、子どもたちの成長を後押しします。

また、受験のための学習方法も多様化しているので、問題集やオンライン学習、専門の塾など、自分に合った方法で挑戦してみてください。

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参考URL

https://www.su-gaku.net/suken/

https://www.su-gaku.net/press_release/20221221-15746/

https://www.su-gaku.net/suken/feature/admissions_incentives/