幼児教育の嘘と真実(2)「右脳教育」

「右脳教育で五感を鍛える」 幼児教室でよく使われるキャッチフレーズですが、 脳の専門家から見るとおかしい事に気づきます。 人間の感覚は脳の片側、右脳のみ、で処理されることは絶対にありません! 例えば人間がりんごを見たとき、その情報は右目と左目で処理されて、 それぞれ主に左脳と右脳に交差する形で大脳皮質の視覚野に伝えられます。 もちろん、体性感覚(触覚)や聴覚においても同様に左脳と右脳がバランスをとって ものを触ったり聞いたりした感覚を処理しています。 ですので、速読やフラッシュカードで右脳のみを活性化する事は出来ませんし、 小さいお子様の脳の神経細胞を過剰に興奮させるのは弊害を引き起こす可能性もあります。 人の脳は進化の過程で、自然の情報(花の色や香りなど)を適切に処理するように進化してきたはずです。 したがって、ありきたりですが昔ながらの木の積み木で遊んだり、絵本を読み聞かせる方が 子供にとって良いのではないでしょうか。 普通の教育を普通に行う! 情報があふれた今の時代においては、そのような当然なことが難しいのかもしれません。 私も0歳の娘に自然の中で五感を研ぎすませて欲しいと願っています。